1960年、東京生まれ。東京女学館短大卒業後、フリーのアナウンサーとして活躍。86年、産婦人科医の辻井孝氏と結婚。88年に生まれた長男・伸行氏が生後まもなく全盲とわかり、絶望と不安のなか、育児書や子育てマニュアルが全く役に立たないところから、 手探りで子育てをスタートする。
「明るく、楽しく、あきらめない」をモットーに、持ち前のポジティブさと行動力で伸行を育てる。つねに子どもの可能性を信じ、よく見て、ほめる「親ばか」の子育てで、 生後8カ月で伸行の音楽の才能を見つけ、プロのピアニストへと二人三脚で歩む。その結果、2009年6月、アメリカで開催された第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで、伸行氏は日本人初の優勝を果たす。
また、子育てに悩む親御さんが集まって、意見交換をするサイト「辻井いつ子の子育て広場」を開設。自分の経験をもとに各地で講演活動を行う。
主な著書に、伸行氏が演奏する10曲が収録されたCDと、 それぞれの曲にまつわるエピソードを書いた 本がセットになった『今日の風、なに色?CDブック』(アスコム)等がある。