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志(こころざし)教育

人格と学力を高める「志」教育それは未来を拓く教育

学校使命
世のため人のために尽くす高い志を育てる
教育目標
  • 感動を体験し、「使命」に生きる生き方を希求する
  • 自立心と責任感を育てる
  • 他人を信頼し良好な関係を築いていけるコミュニケーション力を高める
  • 自分で目標を設定して自発的に物事に取り組み、達成していく、自己実現力を高める

学校使命と教育目標を実現するための教育を私たちは「志教育」と呼びます。

「高い志を育てる」には、我々は何をしたら良いのか?どう子ども達と向き合えば良いのか?取り組むべきことを明確にするためにまず、「志」はどのように芽吹き育つのかを考えました。

「志教育」の定義

志を生み出す3要素

人にはそれぞれ得意なこと、寝食を忘れて熱中できること、向いていることがあります。これを「才」と呼びます。また、こんな社会にしたい、こういうものを創りたい、こうありたいといった理想を「夢」と呼びます。さらに時代や社会の要請、人との関わりの中で自分が果たすべきこと、担うべき期待があります。それを「役割」と呼びます。この「才」「夢」「役割」の3つの要素が各人の中で絡み合い、融合することで「志」が芽生えると考えました。

さらに、「志」が芽生えるためには、子どもを取り巻く環境も重要です。畑に例えれば、地上に芽を伸ばす前に根を張る土壌(環境)がしっかりとしていることが必要です。

「志教育」の土壌

土壌として「倫理観」「愛」「勇気(チャレンジ精神)」に満ちた環境が必要と考えます。
「倫理観」のある環境とは、礼儀に始まり、約束は守り、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると言え、美しい言葉遣いで話し、卑怯な行動をしないといった、人としての正しい行いを学ぶ環境です。「愛」のある環境は、自分と他人を尊重し、大切にする環境。親も教師も本気で子どもたちに向き合い、子どもの健やかな成長を願う深い信頼関係を結ぶ環境です。「勇気(チャレンジ精神)」のある環境は、常に目標を高く持ち、挑戦し、今までの自分を打ち破る経験ができること、子どもたち一人ひとりが設定したハードルにチャレンジできる環境です。

学校・教師が、「倫理観」「愛」「勇気(チャレンジ精神)」に満ちた校風を築いていけるような指導をするとともに、以下のことを子どもに働きかけています。

子どもへの5つの働きかけ

感動体験

感動し、涙を流した後の清々しさ、エネルギーが湧く感情は誰もが体験したことがあると思います。夢中で取り組む行事での感動、授業でわかる感動や自ら設定したハードルを越えた感動など、日々味わう感動の積み重ねで精神が洗練されていきます。
具体的には体育祭で徹底的に勝負を競わせます。さいきょう祭では2千人収容の大ホールのステージで、演奏や演技をさせます。教師が本気で子どもたちと向き合います。

自分発見

教師が個々の児童生徒のわずかな成長に気づき、引き出すことで自分の才に気づかせます。そのため子どもの特質を細かく把握できる少人数クラスにしています。また、挑戦し自分の殻を破った時に新たな自分を発見します。
海外修学旅行では、見ず知らずの外国人にインタビュー調査をさせます。ことあるごとに他人との競争ではなく自分との競争を意識させ、昨日より今日、今日より明日と日々の成長に目を向けさせています。

夢を描く

先達に学ぶ発表会などで過去の偉人や身近な志高い人の生き方に触れ、Live先達では、社会の第一線で活躍する方々の生き方や思想に触れるなど様々な「夢を描く」機会を設けています。
また、社会人経験の豊富な教師が実社会での経験を語ります。普段からご家庭の協力のもと、保護者の方の生き方を見せてもらっています。そして、何より全教職員が「世のため人のために尽くす高い志をもった人を育てたい」という夢に向かって全力で取り組んでいる姿をその背中で見せています。

役割への気づき

小中合同の行事で同学年・異学年と協力し、支え合う経験や校内外での積極的なコミュニケーションを通して自分の果たすべき役割に気づかせます。
学級では様々な仕事を分担し、いろいろな経験を積ませます。体育祭での、小中一体のチーム編成や小学校での縦割りの特別活動(CAP)を通し、集団の中で自分が得意な役割や仲間から求められる役割に気づかせます。

自立心・責任感

目標に向けて自分の能力を限界まで発揮し、周囲と協力し合い達成することから自信が生まれ、「自立心・責任感」につながります。様々なハードルを用意し、乗り越えた成果を認めて賞賛します。自ら設定した目標にチャレンジさせます。言われる前の行動や自ら気づいて動くことを奨励しています。体育祭のキャプテン、さいきょう祭の実行委員など生徒が主体になる機会を設けています。また、校内ではチャイムを鳴らさず、行動を自己管理させています。

この5つの働きかけをいかに授業や行事、学校生活の中で実践するかを、教職員は日々考え、子どもたちと向き合っています。その結果、子どもたちの中には着実に高い志が芽生えています。

志論文

才教学園の児童・生徒は、当初抱いていた「志」が1年間でどこまで高められ、確かなものになったかを、1年間の学習や体験をふり返りながら、学年末に論文にまとめます。努力し身につけたこと、まだ不十分なことを、毎年見つめ直すことで、次年度の目標が明確になり「やる気」を持って次年度が始められます。

達成するまで不可能に見える

「達成するまで不可能に見える」これはネルソン・マンデラの言葉だ。この言葉を聞いたとき、「私が才教学園で学んだ事そのものだ。」と感じた。

私が幼稚園の年長の時に、「真のエリートを育てる」という学校の教育理念を聞いて、幼いながらも魅力に感じた覚えがある。あれから九年。もう卒業を迎える。この九年間で感動体験や日常の学校生活から数えきれないほどのことを学んだ。
私はこの才教学園での生活で高いハードルに挑戦することの大切さを身に染みて感じている。特に「さいきょう祭」では毎年先生から高いハードルを突き付けられる。私たちはその高いハードルを超えるために四か月ほどの「努力」をする。特に今年のさいきょう祭はすごかった。高校生の部活で演奏するような曲だったのだ。友達は難しそうだ、と言っていた。もちろん私もそう思ったが、そこまで不安にならなかった。なぜなら今まで八年間、ずっと難題を出されてもみんなで乗り越えてきたからだった。その時に自分の成長を感じた。さいきょう祭は無事成功に終わった。その瞬間に小学校一年生からのことがフラッシュバックされたようだった。楽屋では涙が止まらなかった。このような経験ができたのも今までの積み重ね=「努力」があったからに違いない。
私は本当に「努力」という言葉が好きだ。自分なりに精一杯「努力」しているつもりだったが、それが結果に結びつかず、いっそのことやめてしまおうかとも思った。「努力は必ず報われる」よく言われる言葉だ。しかしかの有名な王貞治はこれだけでは終わらない。「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。」これを聞いたとき自分が恥ずかしくなった。
「努力」というのは目標達成に向かって心身を労してつとめることである。最近の私の目標はテストでいい点数を取ることはもちろんだが、将来の通過点である「第一志望に合格する」ことだった。私の第一志望校は首都圏の学校だったため今、志論文を書いているのは受験を終えた自分である。
私の父は単身赴任をしていた。私は「この機会に自分の夢に近い学校に行きたい。」と思ったのだ。そのとき両親から勧められたのが第一志望校だった。その学校は当時の自分とはかけ離れ過ぎていた。試しに一回、英語の過去問を解いてみたところ、堂々の十点台であった。その時に諦めようと思った。しかし今まで才教学園で学んできたことを振り返ってみたときに「勇気・諦めない心」という言葉が浮かんだ。その時に「精一杯努力し、チャレンジしよう。」と決意した。
最初は第二志望校の受験だった。合格していた。偏差値からすれば、奇跡ともいえるような合格だった。そこで私は第一志望校に合格するためにさらにラストスパートをかけた。先生は私に「成長した。」とおっしゃってくれた。今までの私だったらもう満足してスパートなどしないと思ったそうだ。第一志望校が受かったときは一時間ほど涙が止まらなかった。「努力してきてよかった、諦めなくてよかった。」その言葉しか出てこなかった。
私の夢は医師になることである。患者はもちろんのこと、その家族も救えるような医師になりたい。頭がいいだけではだめだ。人として優しい心を持って生きていきたい。また、才教学園で学んだ「勇気・努力・諦めない心」を大切にしていきたい。この九年間で得られたものは私の生きる上での重要な基盤を形成してくれた。その基盤を信頼して日々将来に向かって「努力」していく。

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