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さいきょう祭レポート2022

2年 劇『野菜はぼくらのヒーロー』

投稿日:2023.01.18

 体にいいことは分かっているけれど、味や触感が苦手だからと子どもから敬遠されてしまうこともある野菜。
「野菜が体を守ってくれるヒーローだなんて、本当なの?」
「苦いし、酸っぱいし、野菜なんていーらないっ!」
そんなことを言わないでと、お母さんは困り顔です。そして、子どもたちの言い分に心を痛めている存在は他にも・・・。
 ナス、ピーマン、ニンジン、トマトにタマネギたちは、自分たちにすごい力があることを伝え、何とかして自分たちを好きになってもらおう、食べてもらおうと画策。「そういうことなら任せてよ!」と名乗りを上げたのは、野菜の妖精"ベジタブリー"の6人でした。ベジタブリーは魔法の呪文を唱え、子どもたちをお母さんの体の中へと誘います。
「元の世界に戻るためには、野菜を食べることの大切さを知ることが必要だよ!」


 そろりそろりと子どもたちに近づく怪しい影。その正体は、体の健康を奪うというたくさんの"きん"でした。なかなか手ごわい相手です。その勢いに押されるベジタブリーを助けようと、野菜たちが力を合わせてガードを固めました。野菜に含まれるビタミンやリコピンの圧倒的な力で、とうとう"きん"をやっつけることに成功。「野菜にはすごい力があるんだね」と、子どもたちは無事に元の世界に帰ることができました。


 家ではまた、ご飯の時間になり・・・「野菜はぼくたちの体を守ってくれたよね」「野菜ってすごいよね」と、今度は楽しい食事風景です。
 野菜の妖精たちも、自分たちの役割をわかってもらえたこと、おいしく食べてもらっていることに嬉しそうです。これからもたくさん食べてもらえることを願いながら、子どもたちにおそろいの野菜の帽子をプレゼント。


 2年生が「たくさん野菜を好きになって みんなで元気に遊ぼうよ」と歌っていたのは、『おひさまになりたい』の歌詞を演目に合わせてアレンジしたもの。そして、頭に乗せた野菜やきんの帽子は、自分たちで作り上げた1点ものです。色や形にこだわって完成させた帽子、ビタミンカラーの衣装がとても似合っていました。これからも、野菜をたくさん食べてください!


『それでは、今夜の夕ご飯でお会いしましょう!!』

3年 ラインダンス『ぼくたちの1日』

投稿日:2023.01.16

 ごく普通の、ある朝のこと。
「早く起きなさーい」と声をかけられ、と返事をして起きてきた子どもたちですが、伸びをしたり目をこすったり、まだ眠い眠い・・・でも・・・なんだかいい匂いがしてきたぞ?
 その正体が、みんなの大好きなオムレツだとわかって嬉しそうです。ところが、「今日は自分で作るのよ」といわれてびっくり。
 20人の手にはフライパンが握られ、『ロックン・オムレツ』をBGMに、フライパンを振ったり、ギターのように持ってみたり。作って食べて、さあ、元気に学校へ!


 学校ではチャイムが鳴って授業が始まる時間になりました。(注:才教学園はチャイムのない学校です) 軽快な『Rock Around The Clock』に合わせ、起立、礼をし、本を開いては綴じ、ページをめくり、「さて、隣の子はどんなことを書いているかな?」とのぞき込んだりもしています。息の合った動きと、赤と黄の2色に分けられた本の表紙が、ステージにとても映えていました。


 学校での楽しい時間もあっという間、カラスの鳴き声とともに、そろそろ下校です。ここまでの2つのダンスはクラスごとでしたが、ラストは学年全員で。みんなが同じステップを踏むときも、また、一人おきに違う動きをするときも、熱心に練習してきたことがはっきりと見て取れる美しいラインダンスに仕上がっていました。はじめの弧を描くような並びだったのが、ステージの幅いっぱいを使って横一直線に並び直したところからは、ステージ下にいた先生が客席の方を向いて手拍子を促しました。会場をひとつにまとめあげた3年生の元気なダンス、最後の決めポーズもかっこよかったです!


 ちなみに、各楽曲が発表された年は、『ロックン・オムレツ』『歩いて帰ろう』が1994年、『Rock Around The Clock』はなんと1954年(!)とのこと。ダンスの完成度もさることながら、選曲のセンスもピカイチでした。

1年 歌と群読『Dream & Dream』

投稿日:2023.01.16

 1950年代に立てられたトキワ荘。著名な漫画家たちを輩出したことで一躍有名になったアパートです。鉄腕アトムの作者、手塚治虫さん。不動の存在、ドラえもんを描いた藤子・F・不二雄さん。仮面ライダーの生みの親、石ノ森章太郎さん。天才バカボンを世に送り出した赤塚不二夫さん・・・いずれも今なお愛されている作家、作品ばかり。
 「みんなの夢が集まる場所、学校は、まるでトキワ荘のよう!」と話す子どもたちの声が聞こえているのかどうか・・・畳の上にちょこんと座り、小さな机で原稿執筆に没頭している漫画家さんたちの姿。そんな彼らも、まずは夢を持つことからスタートしたのです。
 腕を回し腰を振りながら『Dream&Dream~夢をつなごう~』を歌う1年生は、かわいらしさ満点でした。


目が前向きについているのはなぜ?
それは、明日を目指し、前へ前へと進むため。
周りには同じように夢を持ってがんばる仲間の存在がある。


 そんなメッセージに続いたのは「キミの夢」という歌。ひとりひとりが描き育てた夢はきっと叶うと、そう思わせてくれるまっすぐな歌声でした。数人の子の背中には、まだ新しさの残るランドセル。「この中には僕たちの未来がつまっている」という声に、と首をかしげる子どもたち。
 教科書もノートも鉛筆も、自分を成長させ、知識を増やし、夢をかなえるための道具なのです。それらが入ったランドセルは、まるでドラえもんのポケットのよう。「夢をきかせて」の歌が始まると、トキワ荘の陰からそっと見守っていたドラえもんもぴょこぴょこと動き出し、なんとも楽しそう。弾むような歌声を披露した1年生は、ステージを後にするときも満足気な笑顔で会場を温かくしてくれました。

元気いっぱいに歌う1年生

トキワ荘の漫画家さん

第18回さいきょう祭 開会式

投稿日:2023.01.13

学校長挨拶「"今"が未来につながると信じ、全力を尽くせ」
 今年度は感染防止としての人数制限が解除され、より多くの方にご来場いただきました。本当にお待たせいたしました。本日はどうぞ心の底から楽しみいただき、お子様方が舞台で活躍する姿を心に焼き付けてください。このコロナ禍で、今日まで本当に長い道のりだったと思います。毎日苦労の連続であったことは想像に難くありません。感染防止に気を遣う中で、練習に疲れ、落ち込んで帰ってくる子どもたちを温かく包み込み、ときには叱咤激励して背中を押していただけたことでしょう。皆様の深いご理解とご協力に、あらためて御礼申し上げます。
 今年のスローガン『つなぐ』を目にしたときに私は、みなさんの熱い思いと強い意志を感じました。多くの行事が中止や縮小や変更に追い込まれてきましたが、先輩から渡された「さいきょう祭というバトンをしっかりつないでいこう」とする強い意志を感じました。さいきょう祭が開催されることを信じ、毎日毎日厳しい練習を積んできた姿は、"立派"の一言に尽きます。みなさんの、真摯に努力を続けた姿に敬意を表します。
 才教生でなければ得られない、さいきょう祭での経験、知識。これを必ず未来の自分につなげましょう。今はまだどう役立っていくかわからないかもしれません。しかし、過去を振り返ったときに、取り組みが真剣であればあるほど、そこで得たものは必ず未来への自分へとつながっていきます。未来に向いて自分の中に何物かを必ず作ってくれます。
 スティーブ・ジョブズが2005年、スタンフォード大学での卒業式の記念スピーチにおいて "Connecting the Dots."という話をしています。『今得られている知識の一つ一つを点と例えるなら、将来の、未来の自分を予想して点をつなぐことはできない。点と点をつなぐのは、過去を振り返ってはじめて可能になる。今が未来の自分につながることを信じ、全力を尽くすことだ』と。
 先輩たちから受け取ったバトンをつなぐため、未来の自分にこのさいきょう祭の経験をつなぐため、全力を尽くすみなさんの姿を、私は客席から見届けたいと思います。


副実行委員長挨拶 宮下凛生くん(9年)
 このキッセイ文化ホールでさいきょう祭を開催できること、ご来場いただいたみなさまに演目を披露できることは、保護者の皆様の支えがあってこそと感謝しています。
 スローガン『つなぐ』には、「さいきょう祭という伝統をつなぐ」、「1年生から9年生までが感動という名のバトンをつなぐ」など、一人ひとり違う見解があります。自分たちなりに考えたところから出た思いや感動を、歌や演技に乗せて発表します。
 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、練習時はマスクをしなければならず、思い切り表現することができない環境が続きました。それでも、これまで共に過ごしてきた仲間と時に笑い、時に泣き、考え、話し合い、深めながら練習してきた演目です。ひとりひとりの立ち居振る舞いや表情にも、ぜひご注目ください。