STEAM教育の実践例

「STEAM教育」という冠をつけるのは、子どもたちに「何のための学びか?」を明確に意識づけさせることがねらいです。1~4年生のⅠ期は「STEAM教育実践の基礎作り」、 5~8年生のⅡ期は「STEAM教育の実践」と位置付け、取り組んでいきます。

思考力・表現力を鍛える

プログラミング授業は全校生徒を対象とし、6年生以上は、さらに高度な課題を解決するために、プログラム言語を使い高度な思考力を身につけていきます。

STEAM教育の実践

本校では、今年度からSTEAM教育を導入し、近い将来に実現していくであろうSociety5.0と呼ばれる社会の中で、今の子ども達が大人になった時に活躍できる基礎的な力を育んでいきます。STEAM教育は、本校が今まで行ってきた教育内容と非常に親和性の高い教育です。STEAM教育を導入していくことで、今まで行ってきた教育の更なる充実・発展を図り、21世紀型スキルも習得していけるようにしていきます。低学年では、STEAMの観点から指導案の見直しを行い、教科授業の中にSTEAMを取り入れ、段階的にSTEAM教育の基礎作りを行っていきます。高学年では、STEAM型のプロジェクト学習を行っていく予定です。以下、今年度実施予定のSTEAM教育の取り組み例を紹介します。

算数科の見直し1~4年生

株式会社math channel代表の横山明日希先生と算数カリキュラムのSTEAM化を共同で取り組んでおります。子ども達がワクワクしながら学びに取り組み、そして、21世紀型スキルを身につけていけるような発問や活動を取り入れていきます。問題を自分でつくり友達同士で解きあうことや、タブレットを活用し算数と実社会との結びつきをより効果的に体感することなど、これからの算数・数学の学びで必要な、社会で活きる体験を作ります。

生活科・総合学習のSTEAM化1~4年生

もともと教科横断的な要素が強い「生活」「総合」の時間をSTEAMの観点から見直しを行い、更なる充実を図っていきます。モノづくりや数々の社会科見学など、今までも重視してきた「実際に体験すること」に加え、一つのテーマに多面的な視点からアプローチできるような働きかけを行い、積極的にアウトプットできるように取り組んでいきます。

タグラグビー小学校高学年~

株式会社 STEAM Sports Laboratory様が学校の授業への導入を念頭に、誰もが参加でき、楽しむことのできるように開発したSTEAMスポーツの中から、本校では、「タグラグビー」を体育の授業に取り入れていきます。タグラグビーと算数・数学・プログラミング(的思考)を交互に学ぶことで、「思考力・判断力・表現力」を高め、運動が苦手な生徒でも積極的にゲームに参加し、運動や思考(算数・数学・プログラミング)への関心・意欲を高めていくことができます。本校の教職員は、春休みの教職員研修でタグラグビーの講習を受け、実際に「問題認識(気づく)→原因分析(見つける)→対策立案(考える)→トライ&エラー(練り上げる)→振り返り(活かす)」プロセスを体験し、子ども達が楽しく学んでいけるものだと実感しました。

STEAM型プロジェクト学習

レゴで自動運転自動車をつくる5年生

5年生では、例年、「ものづくり」をテーマに様々なことを体験しています。
 社会科の授業で日本地理を学び始めるのを皮切りに、愛知県にある最先端の自動車工場の見学や、木曽地方の伝統工芸の見学と体験、トヨタ原体験プログラムの出前授業など、テーマに沿った学習を進めてきました。
 今年度からは、STEAMの観点から、学びの関連性を高め、そこに「プログラミング」の要素を加えていきます。
 具体的には、学校法人 信学会様、株式会社 日本システム技研様、コードアカデミー高等学校様のサポートにより、レゴで自動運転自動車をつくります。プログラミングの過程を学びながら、クルマづくりを観たり、読んだりするだけではなく、実際に生徒自身がつくる体験をします。その過程で、社会で実用化されている「ものづくり」の大変さを学び、未来の「ものづくり」について考えていきます。

防災について考える6年生

6年生は例年、研修旅行で東北地方に行き、実際に震災に遭われた方からお話しを伺う等、防災について考えてきました。
  今年度は上記の体験に加え、NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)様のサポートにより、私達ができることを更に考えていきます。
  具体的には、現在の被災地の状況を知り、実際にボランティア活動を体験します。そしてその体験を日頃の学びと結びつけ、自分には何ができるのかを考えます。災害を自分ごとと捉え、身近に起こりうる災害に備える意識を高めていきます。

ガラス乾板からの写真復元7年生

湿板を使用して撮影された坂本龍馬の写真は誰もが見たことあるでしょうが、湿板から一歩進んだガラス乾板の存在、及びそれらが長野県内にも多数残されていることはご存知でしょうか。
 今回のプロジェクトは、7年生の理科で行う「光」「レンズ」の仕組みの学習から発展し、ガラス乾板を現代のテクノロジーで復元し、文化財や物品が持っている歴史や歴史的意義を学ぶ試みです。同時に複製を使って世の中の人々にその歴史や歴史的意義を広めることもプロジェクトの目的の一つです。エプソン販売株式会社様と画像処理の専門家であるK’studioの中村健三様のサポートのもと、プロジェクト学習を行っていきます。
 カメラの歴史や構造を学んでいく過程で、実際に箱カメラを作ってみたり、現代の子ども達があまり触れたことのないフィルム写真の撮影、現像体験や、写真を撮るテクニック等も学ぶことができたらと考えています。
 子ども達の発想で、このプロジェクトがどのように進んでいくのかが楽しみです。

日本の伝統文化を伝える
~WAGASHI FUROSHIKI プロジェクト~8年生

日本の代表的な伝統文化のひとつである「和菓子」。室町時代から続くもので、近年のエコへの関心の高さから脚光を浴びている「風呂敷」。この2つの日本文化を海外に住んでいる人に、いかに広めていくかを考えるプロジェクトです。
 このプロジェクトは、エプソン販売株式会社様、世界中に和食を広めている料理研究家の千葉真知子様のサポートで行われ、姉妹校のオーストラリアメルボルンにあるParktone Primary School様とのコラボレーション企画です。
 和菓子作りについては、コロナ禍でできないことも多い状況ですが、和菓子の魅力を外国の人々に伝えられるよう生徒による動画作成や、Zoomを使用した和菓子作り教室を行う予定です。
 風呂敷については、幾何学模様の法則を知り、外国の人々が興味を持つデザインを各自が考案します。風呂敷の特長と使い道を考えた上で、「包む」というおもてなしの心を学び、「包み方」についても体験します。作り上げた風呂敷は、来年、オーストラリア修学旅行に行けた時には、ホストファミリーにお土産として持っていき、実際にホストファミリーに「包む文化」を伝えてくる予定です。

思考力・表現力を鍛える

プログラミング授業

全校生徒を対象としたプログラミング授業を本格的に導入しています。
 デジタル世界の基本言語であるプログラミング言語の習得は、デジタル技術を主体的に活用するのに欠かすことができません。
 プログラミング学習は、トライアルアンドエラーを繰り返すことで、脳の持久力を向上させ、学習に粘り強く取り組む態度も育成します。
 1、2年ではレゴ教材を使って実物をコンピュータで動かしながら、プログラミングの意味と仕組みを体験的に学びます。3~5年ではコンピュータの画面上で、パズル形式の課題を最小手順で解決するプログラムを考えます。(コマンドブロックの組み合わせ)
 6年以上は、さらに高度な課題を解決するために、プログラム言語を使い(コーディング)高度な思考力を身につけられるようにします。

主な授業計画

学年 学年目標
1 身の回りには様々なプログラムがあることを知り、自分でも実際にモノを動かせることを知る。
端末の使い方を学ぶ。
2 プログラムを使い、プログラムができることを知る。
端末に慣れる。
3 コーディングの基礎を学ぶ。
4 コーディングの基礎を学ぶ。
5 コーディングを使ってできることを学ぶ。
6 複雑なコードの書き方を学ぶ。
7 予想して最適なコードを書く。
8 予想して最適なコードを書く。
9 プログラムICT活用。

速読授業

「速読」は、日本速脳速読協会の開発したトレーニングソフトを用いて脳の処理能力を高め、数々の学習効果が期待できる能力開発プログラムです。(3~9年生で実施)
 速読とは、『斜め読み』や『飛ばし読み』といった概略把握的な読み方とは違い、内容の理解度や記憶力はそのままに、読書速度だけを引き上げます。同じ時間でこれまでの数倍の量の読書や学習ができるようになります。このことはテストや入試でも読む時間が短縮でき、余剰時間を考えたり見直したりする時間に充てられ、受験で圧倒的に有利になります。
 また、速読は脳を鍛えるトレーニングでもあるため、「記憶力」や「集中力」、「思考力」など脳の総合的な能力を底上げする効果も期待できます。6年生以上は英語の速読教材を導入し、多読をベースに英語長文読解能力を向上させるトレーニングも行います。
 今年度より、自宅での速読学習も可能になります。

先達に学ぶ発表会

毎朝10分間、学級内で一人ずつ日替わりで、ことわざや故事のいわれやその背景、歴史上の人物の生き方や発明発見のエピソードなどを調べて発表します。先達の経験や言葉、生き方に触れ、自分と照らし合わせることで、今の生き方や将来の指針などの自己発見にもつながります。

学習発表会

第Ⅰ期(1~4年生)の生徒達も、1年間で学んだこと、自分自身の生い立ち等をまとめて、2月の授業参観日に学習発表会を行っています。発表の経験を積み重ね、5年生からのプレゼンテーションコンテストに繋げていきます。