人格を高める高いを育む

「高い志を育む」と言っても、具体的に我々は何をしたら良いのか?どう子ども達と向き合えば良いのか?その方策を見いだすために、まず、「志」はどのように芽生えるのかを考えました。

志を生み出す3要素

人にはそれぞれ得意なこと、寝食を忘れて熱中できること、向いていることがあります。これを「」と呼びます。また、こんな社会にしたい、こういうものを創りたい、こうありたいといった理想を「」と呼びます。さらに時代や社会の要請、人との関わりの中で自分が果たすべきこと、担うべき期待があります。それを「役割」と呼びます。この「」「」「役割」の3つの要素が各人の中で絡み合い、融合することで「志」が芽生えると考えました。

一方、上記の3要素だけでは「志」が芽生えるには不完全で、その土壌(環境)を整えることも非常に重要だと考えました。

志を芽吹かせる土壌

土壌として「倫理観」「」「勇気(チャレンジ精神)」に満ちた環境が必要と考えます。
倫理観」のある環境とは、礼儀に始まり、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると言え、卑怯な行動をしないといった、人としての正しい行いを学ぶ環境です。「」のある環境は、自分と他人を尊重し、大切にする環境。親も教師も本気で子ども達に向き合い、子どもの健やかな成長を願う深い信頼関係を結ぶ環境です。「勇気(チャレンジ精神)」のある環境は、常に目標を高く持ち、挑戦し、今までの自分を打ち破る経験ができること、子ども達一人ひとりが設定したハードルにチャレンジできる環境です。

志を生み出すのに必要な3要素と土壌を明らかにしました。
そこで才教学園では、環境を整える「土壌作り」の上に、
志の3要素を引き出し伸ばす具体的方策として「5つの働きかけ」を定め、
授業、行事、学校生活の中で子ども達に働きかけています。

土壌作りのために

学校・教師は、「倫理観」「愛」「勇気(チャレンジ精神)」に満ちた校風を築くために、
以下のような才教生の姿を描き、日々の指導を行っています。

倫理観

  • 善悪の判断ができる
  • きまりを守れる
  • 卑怯なことはしない
  • 目上の者を敬う
  • 美しい言葉遣い、品性のある立ち居振る舞いをする
  • きまりよい生活をする
  • 命を大切にする
  • 礼節を重んじる

  • 相手の気持ちになって考えられる
  • 友達の良いところを認められる
  • 相手を一人の人間として認められる
  • 周りの人々に支えられて生きていることへの感謝ができる
  • 家族や周りの人からの思いを素直に受け取れる
  • 弱者への慈しみの気持ちが持てる
  • 親切な気持ちが満ちあふれている
  • 周囲と協調できる
  • 自分と違う考えを持っている人を受け入れられる
  • 自分のことよりみんなのことが考えられる

勇気(チャレンジ精神)

  • 我慢する
  • がんばる
  • つらいことに挑戦する
  • 自分の殻を破る
  • 新しい環境に進んで飛び込む
  • 周囲に向かって発信する
  • できないと思ったことを乗り越えていく
  • 悪いことに立ち向かう
  • まじめに努力する
  • 物事に真っ正面を向く
  • 正直になる
  • 悪いことは悪いと言える
  • 素直に学ぶことができる

この土壌作りの上に立って以下のことを子どもたちに働きかけています。

子どもへの5つの働きかけ

感動体験

感動できる機会を多く設けています。
感動し、涙を流した後の清々しさ、エネルギーが湧く感情は誰もが体験したことがあると思います。夢中で取り組む行事での感動、授業でわかる感動や自ら設定したハードルを越えた感動など、日々味わう感動の積み重ねで精神が洗練されていきます。

自分発見

教師が個々の生徒のわずかな成長に気づき、引き出すことで自分の才に気づかせます。そのため子どもの特質を細かく把握できる少人数クラスにしています。また、挑戦し自分の殻を破った時に新たな自分を発見します。ことあるごとに他人との競争ではなく自分との競争を意識させ、昨日より今日、今日より明日と日々の成長に目を向けさせています。

夢を描く

先達に学ぶ発表会などで、過去の偉人や身近な志高き人々の生き方に触れ、LIVE先達では、社会の第一線で活躍する方々の生き方や思想に触れるなど様々な「夢を描く」機会を設けています。また、社会人経験の豊富な教師が実社会での経験を語ります。普段からご家庭の協力のもと、保護者の方の生き方を見せてもらっています。そして、何より全教職員が「世のため人のために尽くす高い志を持った真のエリートを育てたい」という夢に向かって全力で取り組んでいる姿をその背中で見せています。

役割への気づき

全校合同の行事で同学年・異学年と協力し、支え合う経験や校内外での積極的なコミュニケーションを通して自分の果たすべき役割に気づかせます。学級では様々な仕事を分担し、いろいろな経験を積ませます。体育祭での、9学年一体のチーム編成や縦割り活動を通し、集団の中で自分が得意な役割や仲間から求められる役割に気づかせます。

自立心・責任感

目標に向けて自分の能力を限界まで発揮し、周囲と協力し合い達成することから自信が生まれ、「自立心・責任感」につながります。様々なハードルを用意し、乗り越えた成果を認めて賞賛します。自ら設定した目標にチャレンジさせます。言われる前の行動や自ら気づいて動くことを奨励しています。体育祭のキャプテン、さいきょう祭の実行委員など生徒が主体になる機会を設けています。また、校内ではチャイムを鳴らさず、行動を自己管理させています。

子どもへの5つの働きかけ

この5つの働きかけをいかに授業や行事、学校生活の中で実践するかを、教職員は日々考え、子どもたちと向き合っています。
その結果、子どもたちの中には着実に高い志が芽生えています。

志を育てる
ステップシステム

源人格を築く

吸収能力と習得能力に優れた時期である1年生から4年生の間に、正しい道を示し、高い志を育む基本人格を形作ります。志を育む土壌である「倫理観」「愛」「勇気(チャレンジ精神)」それぞれについての指針に基づいた指導を行います。また、学力面では、生涯続く「学び」の基本姿勢をこの時期にしっかりと身につけられるよう、興味を引き出し、わかる喜びを数多く経験できるカリキュラムを提供します。

一生懸命勉強して思いっきり遊ぶ
だから楽しい

才教ではみんなが一生懸命に授業を受け、休み時間などは友だちと思いっきり遊べるので、めりはりがついて勉強に集中できます。友だちの考えや文章を聞ける国語の作文発表や、たくさんの計算問題に取り組めるさいトレの時間が好きです。Ⅱ期は今まで以上に勉強に取り組むとともに、交流会などで下級生を引っ張っていけるようになりたいと思います。

田中 壱(5年)

志を育てる

第Ⅱ期は、自分の才を意識し、役割を認識しながら夢を抱く、真のエリートが孵化する、志の黎明期です。この時期は、自ら考え、判断する機会が多くなります。人としての正しい行いを意識しながら、高い志に向かって自分を高められるよう指導していきます。学力面では、学問として面白くなる各教科で知的好奇心を満たす授業を行い、自発的に学習に取り組む姿勢を育てます。特に思考力・分析力・判断力、表現力を鍛える機会が多くなります。

今やるべきことを明確に
みんなを導いていきたい

「今やるべきことをしっかりとやりたい」という強い思いがあり、自分こそが生徒会長としてみんなを引っ張っていきたいと思いました。体育祭やさいきょう祭など真剣に、全力で取り組めるのが才教の良いところ。先輩たちの築いてくださった土台をもとに「一人ひとりが自分の役割を持って行動し、意見や課題の共有ができる」。そんな学校となることが目標です。

林 諒祐(9年)

志を立てる

第Ⅱ期で思い描いた高い志の実現に向けて、具体的な進路を選択する第Ⅲ期です。才教学園9学年のリーダーとしての振るまいと役割を果たし、かつ希望の進路に向けてがむしゃらに勉強する姿は、後輩にも好影響を及ぼします。人格と学力を最高に高め、真のエリートの雛として巣立っていけるよう、集大成の指導を行います。

目標にチャレンジできたことが
何よりの経験

目標にしていた体育祭の赤組キャプテンを務めたことが、9年間で一番の思い出です。悩むこともありましたが、仲間の支えや多くの学びを得られ、とても良い経験になりました。才教では多くの行事を通して他にはない経験ができ、失敗してもフォローしてくれる環境も整っています。視野を広く持ち、私のようにやりたいことに思い切ってチャレンジしてください。

深澤 春花さん(平成30年度卒業・滝高等学校1年生)