感動の3大行事

3大行事

才教学園には、年間を通じて子どもたちの「志」を大きく育てるたくさんのイベントがあります。中でもさいきょう祭、体育祭、プレゼンテーションコンテストの3大行事は、何ヶ月も前からたくさんの練習や準備を積み重ね、一人ひとりが最高の結果を残せるように、幾つもの壁を乗り越えながら本番を迎えます。最高のパフォーマンスを発揮した達成感や沸き上がる感動が精神の成長につながります。

真剣勝負を体験する

体育祭

第15回 体育祭

本校の体育祭は、徹底的に勝負にこだわります。赤白に分かれ、チームの勝利のために1年生から9年生まで一丸となって、全力を尽くします。赤白両軍キャプテンの「正々堂々と全力を尽くして戦う」という選手宣誓、気合いのこもった赤白応援合戦のあと、低学年のかけっこから熱戦の火ぶたが切って落とされます。
出場種目では限界まで力を出し切り、チームメイトが出場するときは精一杯応援します。低学年生は、高学年生のお兄さん・お姉さんの姿に尊敬とあこがれを抱き、高学年生は小さい生徒を気遣い面倒をよく見て、互いに協力・団結して、チームの勝利を目指します。名物種目「タイヤ取り」では、タイヤを互いに自陣まで引き合うのですが、最後1個のタイヤをめぐりドラマが生まれます。引きずられ、砂だらけになりながらも、最後の一瞬まで力を抜かず諦めなかった生徒には、全校生徒・全観客から賞賛の拍手が鳴り続きます。
激闘の結果、優勝が決まると、勝ったチームは喜びを爆発させ、負けたチームは涙を流して悔しがります。
9年生キャプテンの「負けたけれど精一杯、みんなよく頑張った。来年は頼む。」の言葉に、再び涙が溢れます。勝った方も負けた方も相手の健闘を称えながら、「来年は勝つぞ」と決意を新たにします。
仲間とともに正々堂々と精一杯戦った感動は、子ども達を大きく成長させます。
初めて体育祭に参加する1年生から、最後の体育祭となる9年生まで、チーム一丸となって全力を尽くしての真剣勝負を繰り広げる様子は本校の体育祭ならではの光景です。

座談会仲間と自分を信じ、全力で挑んだ経験を力に

齊木 伶 君(令和6年度卒業・北杜市立甲陵高等学校1年)

等々力 瑛二 君(令和6年度卒業・松本深志高等学校1年)

安藤 葉澄 さん(令和6年度卒業・東京都市大塩尻高等学校1年)

等々力 円果 さん(令和6年度卒業・松本深志高等学校1年)

相場 芽生 さん(令和6年度卒業・諏訪清陵高等学校1年)

──才教生活最後の体育祭、どのような思いで臨みましたか。

等々力 瑛)僕は赤組の応援団長として皆の士気を高めるため、応援練習では人一倍声を出し、全力で競技に取り組む姿を下級生たちに見せてきました。もちろん「勝ち」にこだわるのはとても大切なことですが、1年に1度しかない体育祭なので「全員が楽しめて思い出に残る時間にしたい」というのが目標でした。

相場)1年生の頃から憧れ続けてきた応援団長。白組の応援団長を務めることが決まり、母からかけられたのは「たとえ負けていても暗い顔を見せてはいけないよ」という言葉でした。皆の前に立つ存在であることを自覚し、どんな時でも励まし、力を与えられるよう常に明るい表情で盛り上げることを意識しました。

齊木)キャプテンは全校生徒の約半分をまとめる立場になります。赤組のキャプテンとして、多くの生徒とコミュニケーションを取り、できる限り意見を取り入れながらチームをまとめる姿勢を大切にしました。

安藤)齊木くんもいうとおり約180人のチームを引っ張っていくのは容易なことではありません。白組のキャプテンとして1年生から9年生までそれぞれの立場に立ち、指示を出せるよう心がけました。

等々力 円)熱く、感動的で思い出に残る体育祭を作り上げるため、実行委員長としていかに盛り上げていけるか考えながら活動しました。「闘〜鼓舞せよ、才教魂~」というスローガンを掲げ、ポスターを作り、皆の士気が高まるような言葉をかけられるよう意識しました。

─今年の体育祭で一番印象に残ったシーンは?

安藤)私は9年生のタイヤ取りと全校競技の大玉送りです。練習ではずっと赤組に連敗していたけど本番では勝利を収めることができました!

相場)あの時は盛り上がったよね。私は二部の応援合戦かな。一部に比べて明らかに声量が上がり、皆の熱量が感じられて。個人的には思い切り振りを間違えてしまったところもあったけど、思い切りできたからすごく清々しかった。

等々力 瑛)ああ、二部の応援合戦ね…。僕は思いっきりミスしちゃったから痛い思い出だけど。

等々力 円)いや、でもあの応援合戦は両チームとも激アツだったよ。

等々力 瑛)ありがとう。僕が印象に残ったのは閉会式後のシーンかな。結果的に赤組は負けてしまったけれど、後輩たちが涙を流しながら「最後までありがとうございました」「悔しかったけれど、頑張った証だから楽しかったです」と言ってくれたことで「皆に楽しんでほしい」という目標が達成できたと感じられたし、自分も悔いはなかった。もちろん号泣はしたけど。

齊木)そうそう、等々力くんは泣いているし、安藤さんも相場さんも勝ったのに涙を流していて、でも僕は泣かなかった。小学生低学年の頃、体育祭終わりに9年生の先輩たちが泣いていて、どうしていいかわからず困った記憶があったから、例え負けても堪えて指示を出そうって決めていたんだよね。キャプテンとして最後まで仕事をやり遂げられたことが自分自身の思い出かな。

等々力 円)私は全競技が終了して、総合優勝がどちらか結果を待つ間の閉会式の空気が一番の思い出。緊張感と、全力でやり切ったみんなの達成感あふれる空気感が最高だったな。

─体育祭を経験して自身の糧になったことは?

等々力 瑛)思い切り努力をしたからこそ負けても悔いがなかったですし、良い思い出になりました。努力することの尊さを実感できたことが、その後、受験勉強に向き合う際にも役立ちましたし、今後、何事においても大切にしていきたいと思います。

齊木)もともと人前に出ると緊張してしまうタイプでしたが、多くの人を統率できた経験は自信につながりました。コミュニケーション力も上がったので、今後の人生に生かしていきたいです。

等々力 円)本来、人前で話すのが得意ではなく、実行委員長に立候補したのも「挑戦」でした。人前に立つことの大変さを知った一方で、充実感もあり、これからも様々なことにチャレンジしたいと前向きに考えられるようになりました。

安藤)年齢の離れている仲間をまとめる中で相手に心を寄せながら指示を出し、動くことの大切さを学びました。これからも周りを見ながら積極的に行動したいです。

相場)最後まで諦めずに取り組むことの大切さや仲間と協力すること、全力で勝負に向かう姿勢を学びました。体育祭で得られたものはこれからを生きていく上でどれも必要なことですし、大切にしていきたいです。