投稿日:2017.12.01
40年近く前に刊行された『放課後の時間割』というオムニバスストーリー。図工教師の「ぼく」が出会った「学校ネズミ」が語るのは…。
【すると、雪がふりだした…4年生ネズミの話】
雪が降り出し、先生が窓を開けると、タカシ以外はマネキンのように動かなくなりました。フラッツ、フラッツ、フラッツという足音がして、手袋を探しにやってきたウサギ。「そういえば…」と、落とし物の手袋を返すと、ウサギは嬉しそうにぴょんと跳ねてお礼をし、仲間のところへ戻っていきました。
【学校こわい…音楽室ネズミの話】
5匹のなめくじが興味津々学校見学。ナメ太が見たのは国語の授業。土、カタカナのノ、漢字の一、口、皿…でできた「塩」という字に冷や汗もの。理科室のナメ吉は、水に「塩」を溶かす実験に遭遇。ナメ夫は社会の産業で「塩」づくりと聞き飛び上がる。ナメ造は、音楽室で「ドレミファソラ…シ・オー!」。給食の時間、ゆでたまごに塩をかけるのを見てびっくりのナメ右衛門。
あわや塩をかけられる寸前、命からがら逃げ出すなめくじの最後のセリフは、やっぱり「学校こわーい!」
【放課後の時間割…保健室ネズミの話】
カラバ侯爵を成功させた『長ぐつをはいたネコ』のようになりたいと望む保健室ネズミ。かぜ薬をとりに行き、空場(からば)公(こう)二(じ)という男の子に姿を見られてしまいます。保健室ネズミは、彼を優等生にしようと、勉強を教えたり、マラソン大会で公二を1位にさせたり、ついには児童会長にまでさせました。でも…当の公二は「優等生になんかなりたくない」と、保健室ネズミから離れていってしまうのでした。
学校の中で子どもたちが感じる身近な場面をつなぎ合わせたような、ファンタジー色の濃い作品に取り組んだ6年生。等身大の役になりきり、演技、歌、踊りに全力でぶつかったミュージカルを終え、カーテンコールではどことなくほっとした表情をのぞかせていました。
「すると、雪がふりだした」
「学校こわい」
「放課後の時間割」