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2年 音楽劇「3びきのこぶた~another story~」

2年 音楽劇「3びきのこぶた~another story~」

投稿日:2022.02.24

 3びきのこぶたがそれぞれ、わら・木・レンガの家を建てました。そこへ、こぶたたちを食べようとオオカミがやってきて、ワラの家と木の家を壊し、やがてレンガの家へ。攻撃をものともしないレンガの家で、3びきは力を合わせておおかみをやっつけました。
......というのは、よく知られたストーリー。しかし2年生は「みんなが幸せになる結末で」と、おおかみの気持ちも汲んでお話を大胆にアレンジ。「another story」と副題をつけて演じました。


 はらぺこのおおかみたちが「最後に食べたのはいつだっけ...?」と首をかしげる中、とうとう長老がお倒れに! 医者の診断は「栄養失調」。おおかみたちは「うさぎとかたぬきとか、ぶたなら最高!」と話しながら、食べ物を探しに出かけます。
 一方、こぶたたちは他の動物たちと家づくりに励んでいます。涼しそうなわらの家、かっこいい木の家と比べ、レンガの家は作るのに時間はかかりましたが、大きく頑丈な家ができました。
 忍び寄るおおかみたちによってわらの家と木の家は吹き飛ばされるも、みんなが逃げ込んだレンガの家にはおおかみの強さもおよびません。肩を落とし「食べ物がなくては長老を助けられない」と嘆くおおかみに、こぶたたちは森の木の実を食べさせたらどうかと提案。みんなで協力して手に入れた実を食べ、長老は元気を取り戻しました。
「力任せに相手の命を奪ってはいけない」「強さは、みんなを守るために使う」 「ぼくたちは一人で生きているのではない」と、おおかみたち。
 「にげてはだめ」「相手の気持ちを考え、みんなが気持ちよく過ごせるように」と、こぶたたち。
 共に生きる道を選んだみんなの『♪手をつなごう~共に生きる~』は、物語の締めくくりに相応しい明るい歌声でした。


〈学校長より〉
子ども達のアイデアを詰め込んだオリジナル脚本だと聞いたのは、実は舞台が終わってから。『3匹のこぶた』を、どうしたらハッピーエンドにできるかを全員で考え、解答のないところにストーリーを持ち寄って、組み合わせた。これはまさに才教学園が今進めているSTEAM教育の一部です。
2年生なりに「共生すること」の解答を導き出したエンディングに感心するとともに、自分たちで手掛けたことの喜びが舞台上の子どもたちに満ちていたように思います。
こぶた達が家を建てる演出や小道具も工夫され、先生と子どもたちが一緒に作りあげたことががよくわかる、彩り豊かな舞台でした。演劇や映画、絵画といったものに大切なことは、「伝えたい」という思想性。そうした思いや主張をはらんで演技する2年生は、かわいくもあり、たくましくもあり。本当にいいものを見せてもらいました。