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3年 劇と歌「さとうきび畑」

3年 劇と歌「さとうきび畑」

投稿日:2022.02.24

 舞台は沖縄。青い空と緑深いさとうきび畑には、さわやかな風が吹き渡ります。そこに暮らす人々の日常の一場面として聞こえてきたのは、だいちゃんと家族の会話。
「いい天気だなぁ」「暑いくらいですねぇ」と話すお父さんとお母さん。だいちゃんも空を見上げ「かげおくりができそうだ」と呟きます。
 続いて、子どもたちが代わるがわるやってきて、楽しそうにかくれんぼや虫捕り、野球をしては去っていきます。
「また明日も遊ぼうね」、と。
しかし、誰もが疑うことなく、いつも通りに来ると信じていた「明日」は、けたたましいサイレンと赤い炎に包まれて一変しました。だいちゃんが「お父さーん」と呼ぶ切ない声は暗闇に吸い込まれていきます...。


 途方に暮れるだいちゃんに寄り添い語り掛ける友達の言葉は力強く、みんなは「悲しみは消えないけれど、これからも生きていく」と決意。
 『♪さとうきび畑』の歌詞から、戦争とはどういうものだったのか、戦争に巻き込まれた人の想いはどうだったかを3年生なりに考え体現しました。風に抗うことなく上へと伸びて育つさとうきびのしなやかな強さに似た思いが、ぐっと胸に迫る演目でした。


〈学校長より〉
悲しい歴史と多くの苦しみの中でも、子どもの笑顔は大きな希望になる。そんなことを再認識した劇でした。どことなく懐かしさを感じさせる装い、当時の子どもたちや家族の様子を表現しきったことは嬉しい驚きです。
日頃の元気な雰囲気を抑え、しっとりした「さとうきび畑」という曲への挑戦。3年生なりに戦争や平和を解釈し、歌唱力を磨いた結果は、みなさんがお聴きになったとおりです。
本番はハプニングもあったようですが、あの大舞台でそれを感じさせない対応ができたのは、真面目に練習を積み重ねてきた証ですね。
11月後半には、1年生が朝の会で「さとうきび畑」を歌っていました。この先も継承されてほしいものや歌がこうしたかたちで伝わっていくというのも、多くの学年が集う本校のいいところだと思います。