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7年 総合表現「平和をつなぐ ~未来を描いた若者たちの想い~」

7年 総合表現「平和をつなぐ ~未来を描いた若者たちの想い~」

投稿日:2022.03.01

 「戦争を経験したことのない私達」が、伝えられることは何だろうかー。
 7年生の演目「平和をつなぐ」は、柔らかく平穏な時間が流れる場面からスタート。命の誕生を喜ぶ気持ちが手に取るような幸せ。しかし、そんな幸せのさなかに突然届いた衝撃的な招集令状。暗闇を切り裂く爆撃音と赤い炎。黒く浮かび上がるシルエットは、戦火に追われ逃げ惑う人々の悲痛や苦悩をしっかり表現するものでした。
 「戦争に行く。必ず戻る」と言い残した父の言葉を受け止めた子どもの苦しみ。優しかった父を亡くした子どもの、「生きていく」という大きな決意。たくさんの犠牲はあったけれど、その上にある今の平和な世界を、自分たちが守り、伝えていくという決心。演目中に披露された生徒たち自作の詩は、みなさんの心にすっと受け止められたと思います。


〈学校長より〉
特筆すべきは、「さいきょう祭始まって以来の新しい試みだった」ということ。STEAM教育の学習成果を、7年生はここで完遂させました。身体表現や詩の朗読、歌唱に映像と、真の総合表現をゼロから作り出し、このクオリティまで仕上げたこと。重いテーマに対する考え、自分たちの葛藤を主張しつつ、彼らが経験し得たことが新しい創造に至ったこと。7年生には、これらを成し遂げたことに大いなる自信を持ってもらいたいです。
詩は、自分たちで作ったもの。見聞きしたことから想像し、自分の言葉を使い表す。戦争を経験したことがない彼らが、あのような詩を産み出し、思いを伝えようと演じる。
「誰か」の気持ちに寄り添って、悲しい体験をつなぎ伝えていくという役目を自分たちが担った体験は、平和学習においてこの上ない成果ではないでしょうか。