4月8日(土)、1学期始業式を行いました。生徒たちは清々しく「おはようございます」と声を揃えて挨拶をしました。
校長先生は1年生に対し、「1日も早く才教学園に慣れ、お兄さんお姉さんを目標にして元気に頑張って下さい。」と声をかけ、進級した2年生以上の生徒には、「才教生となった1年生を助けてあげてください。第Ⅱ期のみなさんは新しい制服になり、とてもとても大人びて見えますね。」と話しました。
【校長講話】品格と見識を高めるには、高い目標を掲げ頑張ること
講話では、福沢諭吉の著書のひとつである「学問のすすめ」に触れ、「17章からなるこの本には、なぜ学ぶのか、そして学ぶことの本質とはどういうことなのかが書かれています。」と紹介しました。第12章には「品格を高めよ(人の品行は高尚ならざるべからざるの論)」とあり、「品格と見識を磨く」ためには、常に高い目標をもって努力を続けていくしか手立てはない、と福沢諭吉は説いています。
校長先生は、「『才教の心得』にも自らの品格と見識を磨くという一節があります。高い目標に向かって、汗を流し、涙を流し、歯を食いしばって、泥まみれになって努力する姿が一番美しい。才教生としての心根を忘れず、みんなの力を合わせ、1年間頑張りましょう。」と結びました。
4月7日(金)、まつもと市民芸術館にて平成29年度入学式を行いました。新入生は家族のみなさんと会場前で写真を撮ったり、在校生から胸に花をつけてもらったりして笑顔を見せていました。
大きな拍手に迎えられて入場した新入生は、校歌「我ら地球の子」を元気に歌い、先生から名前を呼ばれると大きな声で「はい!」と返事。新入生代表の挨拶をした1年生の新保芙佑香さんは、「大好きな本『つるのおんがえし』に出てくる鶴のように、人に親切にしてあげられる人になりたい。人の役に立てるようにはいろいろなことを知っていなくてはいけないので、学校でたくさん勉強したい。友達とも仲良くして、思い切り頑張ります。」と、学校生活への抱負を話しました。
在校生からは、9年生の大日方謙太くんが「周りの上級生が大人に感じられ、学校生活に不安を感じているかもしれないが、新しい友達、先輩、先生との出会いが不安を消してくれるはず。才教学園の先輩として、皆さんを支えていく準備はできているので、一人で悩まず周りの人に相談してください。」と頼もしい言葉で新入生を迎えました。
新入生代表挨拶
年度末の3月15日、才教学園では中学校卒業式と小学校課程修了式を行いました。会場のまつもと市民芸術館に集まった卒業生、修了生と保護者のみなさんは、晴れやかな面持ちでこの日を迎えました。在校生から胸に花をつけてもらい、友達同士、また先生と楽しそうに話す姿があちこちで見られました。
式が始まり、入場してきた卒業生たちは、担任から一人ずつ名前を呼ばれ、校長から卒業証書を受け取りました。
小松校長は式辞で、「みなさんの志は、まだまだ芽吹き始めたばかりのものです。この志をどう成長させるのか。根を深くし、幹を太くし、枝葉を張りめぐらせ、やがて花を咲かせることができるかどうかは、今後の皆さんの生き様にかかっています。貪欲に、謙虚に学ぶ努力を続けることこそ、才教学園を卒業するみなさんの歩むべき道です。挫折を味わうこともあるでしょうが、困難にも果敢に挑戦し、それを乗り越えた経験は、皆さんの大きな財産であり、人生を切り拓く原動力となるはずです。才教生としての自信と誇りを持ち、新たな風を肌に受け、明日へ向かって、未来に向かって、旅立ってください。」と励ましの言葉を贈りました。
卒業生代表による答辞
修了生の記念撮影
9月21日(水)、イギリスから来日中の劇団White Horse Theatre(※イギリス英語表記)による英語劇鑑賞会を行いました。全編英語ですが、リズミカルな英語やわかりやすいストーリーが展開され、どの学年も大いに楽しみました。
小学校1~3年生は「Spot the Dog」を鑑賞。人間の言葉を話せる犬のSpotと、それを知らない飼い主の女の子Hilary。Spotは花壇をめちゃくちゃにしたり、庭から逃げ出して川や道路を渡ったり、果てはプレゼント用のチョコレートまで食べてしまいます。児童の間まで走り回るいたずら好きなSpotの行動に、歓声が上がっていました。
4~6年生には「Jack and the Beanstalk」を上演。貧しいジャックが大きな豆の木を登った先で見つけた国。そこに住む巨人は人間の子どもを食べてしまうといいます。巨人の持つ金や宝物を持ち出して逃げるジャックを応援する気分で、ドキドキしながらの鑑賞となりました。
中学生向けの「The Slug in the Shoe」の登場人物は、ひとり親家庭の2家族。それぞれの子どもたちは同じ学校に通っていますが、仲が良くない様子。それに反して親しくなっていく親同士の仲を阻止しようと、あの手この手(お酒の味をまずくさせたり、靴下にナメクジを入れたり…)で奮闘する子どもたちの姿が楽しいホームコメディでした。
劇終了後には、俳優のみなさんとの交流の時間があり、子どもたちは英語で「どうして俳優になったのか」、「どんな日本の映画が好きですか」などの質問をしました。中でも6年生が「(さいきょう祭で)ミュージカルに挑戦しますが、何かいいアドバイスはありますか」と聞くと、「セリフをしっかり覚えること」「演技が自然な感じになるまで何度何度もリハーサルを重ねる」など、役者としての助言をいただきました。
英語劇鑑賞は、生きた英語に触れ、英語への学習意欲を高めることを目的に行っています。三宅至くん(中3)が「もっと英語を勉強しなければいけないと思った。」と言っていたように、学習により磨きをかけ、今以上に理解を深めていくことを期待します。
舞台では、身振り・手振りのジェスチャーや顔の表情に加え、言葉のやり取りが生まれます。演技とはいえ、役者間で本物のコミュニケーションが必要であるということが分かりました。また、上演中、後方ではディレクターの方がメモをたくさん取っていました。「観客の反応やおもしろいと思ってもらえたポイントを探りながら、より楽しめる舞台を目指してどんどん工夫を重ねる」のだそうです。英語学習と同時に、小道具の使い方など参考になるところもあり、「魅せる舞台づくり」という意味でも大いに刺激を受けることができました。
Spot the Dog(小1~3)
Jack and the Beanstalk(小4~6)
劇団員との交流会(中学生)
中学3年生が、技術科「制御・計測」の単元で教科書の内容をさらに発展させ、ロボット・Pepperを使用したプログラム学習を7月に行いました。講師のみなさんがあらかじめ用意していたプログラムを実行させると、言葉をしゃべったり、手や頭を動かしてダンスをしたりするPepper。人間に近い行動やスムーズな動きができることに、生徒たちはまず驚いた様子でした。
グループごとにタブレットを操作して、ロボットを動かすためのコマンドをいくつか組み合わせていくのですが、そのパターンは無限大と言っていいほど。講師のみなさんからは、ロボットの特徴として「人に危害を加えないよう、握手などの動作を行っても手の力が入らないように工夫してある。」などの説明があり、驚きとともにロボット産業に関わる企業の配慮がされていることもわかりました。
ここで生徒が作ったプログラムをもとに、Pepperは8月20日に行われた学校説明会にも登場。センサーのある手や額に触れると、さいきょう祭など学校行事について説明をしたほか、声を聞き取って簡単な会話をするなどのプレゼンテーションで来校者を迎え、大好評でした。
この学習を通じ、生徒からは「ロボットも病院や高齢者向け施設で人を癒すことができると思う。」といった感想がありました。また、「将来、ロボット作りに携わってみたい」という夢を抱いた生徒もいて、学習内容の実証だけでなく、キャリア教育の一助にもなった授業でした。
学校行事などを説明をするPepper(8月20日)
8月23日(火)、本日より2学期が幕開けです。始業式は、「夏休みを終え、元気なみなさんに会えたことに感謝します。」という校長の言葉で始まりました。
校長講話 「心震える本物の感動への努力を」
今夏のメインイベントであったリオデジャネイロでのオリンピックで、金メダル12個を含む過去最高の41個のメダルを獲得した日本選手団の活躍について言及した校長は、この感動がどこから来るのかを全校に問いかけ、「我々が本当の感動を味わうことができたのは、選手がたくさんの汗と涙を流し、努力を積み重ねてきたことはもちろんですが、それと同時に選手を支える多くの人の感謝の思いにも触れることができたからなのだと思います。」と話しました。
また、2学期には3大行事のひとつであるさいきょう祭が待ち受け、これからの約2か月、児童生徒は多くの時間を練習に費やしていくことになります。
校長は、「ホールに集まってくださる多くのみなさんに感動を与え、そしてその感動を自分も共有できるようになるためには、決して妥協をしないこと。どれだけの苦労を克服し、どれだけの努力をしたかで本当の感動を与えられるかが決まります。やり遂げた暁に得られる感動と感謝の気持ちを求め、切磋琢磨してください。自分の可能性にふたをすることなく、自分を高めるために全力を尽くしてほしい。」と、児童生徒の気持ちをかき立てる話をしました。
7月21日(木)、1学期終業式を行いました。 校長講話「二宮尊徳の教え」 校長先生は講話の中で、二宮尊徳(二宮金次郎)について話されました。江戸時代後期、苦しい農耕生活を送りながらも「論語」などを学び、のちに農政家・思想家として農政改革に尽力した尊徳は、農民に対し「分度」「勤労」「推譲」などの教えを説きました。「分度」とは、贅沢をせず身の丈に合った生活を送り、ある程度の資源を残しておくこと。「勤労」とは、単にまじめに労働するということではなく、周りや人々の動きを見ながら、自分の知恵を使って新しい価値を生み出せるように働くこと。そして「推譲」とは、分度ある生活の中で余った資源を、世のため人のために差し出すこと。 自分ひとりでの小さい行為も、周りの人たちを巻き込んで少しずつ大きくしていけば、やがて地域全体、国全体が豊かに潤って幸せになる。「積小為大」というように、小さいことを積み重ねて大きなものに変えていこうと農民たちに教え、尊徳は600もの農村を立て直しました。 才教生を「大地の恵みを受け、無明の闇に光を灯し、希望の花を咲かせる子」と表現する校長先生は、「尊徳の教えはまさに才教学園の児童生徒が実践しなければいけないこと。長い夏休みになるが、自分を律して、小さなことをひとつでも多く積む努力をしてほしい。いっぱい楽しみ、いろんな経験をし、充実した夏休みを過ごして登校する2学期初日を心待ちにしています。」と呼びかけました。 講話に続き、賞状の伝達式が行われたほか、10月末に行われるさいきょう祭の全校合唱の曲が発表されました。 初めての通知表 始業式が終わり各教室へと戻った児童生徒たち。小学1年生は初めての通知表を受け取り、1学期の学習や生活を振り返りました。担任の先生から、「大きな声のあいさつで教室を元気にしてくれました」「いつも笑顔で登校していましたね」など、一人ひとり声をかけられ、嬉しそうにしていました。