本校の9年生3名と8年生1名が、7月22、23日にかけて行われた長野県中学校体育大会夏季水泳競技大会県大会に、中南信予選を経て出場しました。4名は、昨年度に続いての県大会出場になります。
8年生の清澤くんは、出場した2種目(100m平泳ぎ、200m平泳ぎ)でそれぞれ3位に入り、昨年に続き北信越大会(8月4日・金沢市)へ向かいます。
引率教員は「予選での泳ぎは焦りも見られましたが、決勝ではその点を修正し記録も伸ばすことができた」と言い、また9年生についても「予選、決勝まで2本を泳げた生徒、自己ベストを更新した生徒と、みんな堅実な泳ぎですばらしかった」と労いの思いを寄せています。
水泳は、本校に部活はなく、普段はそれぞれのスイミングクラブで練習を積んでいますが、中学校体育連盟の大会は才教学園の名前で出場しています。
プールを背に、出場した4名そろって(長野市・アクアウイング)
終業式の翌日から、8日間の校内夏期講習会を行っています。
6~8年生では、難解な問題に挑戦し思考力・判断力・表現力等を養う「発展」コースと、基本事項についての理解を深めながら既習内容の知識の定着を図る「標準」コースを設けています。
9年生は5教科のテーマ別授業を選択し、高校入試を見据えた演習と解説が中心の講義を受講中です。例えば数学1教科でも、数式、関数、図形と分野別に特化した3講座があり、生徒はそれぞれ自分に適した講座で学んでいます。
受講している生徒のみなさんの中には、1日5時間の講習により、規則正しい生活習慣、学習習慣を崩すことなく夏休みをスタートできたという人もいるかもしれません。本校教員による普段の授業とは違ったアプローチの夏期講習は、29日(土)まで行われます。
数学・図形特訓(9年)
理科・基礎特訓(9年)
7月21日(木)の終業式は、リモート形式ではなく対面で行いました。4年生より下の学年では、従来のかたちで行う式は初の経験となります。
【学校長講話】
きみたちの顔を見て、校歌が聞けて、当たり前のことがありがたいという思いをかみしめています。
1学期始業式では、坂本龍一さんの話とともに、「知るを楽しむ、感じるを楽しむ、創るを楽しむ」ことを大切にしてほしいと伝えました。今日は、漫画家の松本零士さんの言葉を引用しながら話をしたいと思います。日本中で一大ブームを巻き起こした松本先生の漫画はどれもメッセージ性が強く、戦争の虚しさ、人が経験する哀しみや孤独、人間にとって大切な優しさ、人を大切に思う気持ちといった多くのことを私に教えてくれました。
松本先生は夢を抱える子どもたちに向け、常にこんなことを言っていました。
時間は夢を裏切らない
夢は時間を裏切ってはならない
少し難しいかもしれませんが、「夢や志を簡単にあきらめるな」ということです。
あきらめることは簡単だけれども、あきらめた瞬間に、今まで努力していた時間を、きみたちは自分自身で否定し裏切ることになる。絶対にその夢をあきらめなければ、夢は必ず実現していくものです。
5年ほど前、松本先生の話を直接お聞きする機会がありましたが、そこでもこの言葉で講演が締めくくられました。
きみたちは今、様々なことを模索しながら勉強を続けていますが、この夏休みに、その夢や志を実現するために、ぜひいろいろな体験をしてください。いろんな人に出逢って話を聞き、自分の知識を広げるのもいいでしょう。芸術やコンサートの会場で本物を見て、聴いて、感性を育てることも大事です。すべての経験を、自分の夢、志の実現の糧にできるように、楽しんで31日間を過ごしてほしいと思います。9年生は勉強中心の日々かと思いますが、それも自分の夢の実現のため。しっかり自分と向き合い、夏を乗り切ってください。
31日後、一回り大きくなったきみたちに会うことを楽しみにしています。
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生徒は夏の正装に身を包み、凛とした終業式。講堂での校歌斉唱や、成績優秀者の表彰も本当に久しぶりのことでした。
校長講話に続き、生徒会・さいきょう祭実行委員からスローガンと全校合唱曲のお披露目があったほか、コンクールを控えた吹奏楽部の演奏発表が行われました。
全校での終業式。校長も嬉しそうな表情
先生からのおたより、仲良く目を通す(1年生)
初めての通知票に「ありがとうございます!」(1年生)
6年・研修旅行
福島県・宮城県・栃木県
初日から、野口英世記念館(福島県猪苗代町)、会津若松市の鶴ヶ城と日新館と盛りだくさんの行程。宿泊先でもある会津藩校日新館では、「今、6年生としての思い」を絵皿に描きあげ、「見るは易し、行うは難し」の弓道体験も。藩校で学ぶ子どもたちの約束事「什の掟」は、校長先生が「才教の心得(現在は「才教七つの基本方針」)」を考える際に参考にした訓示。その基本方針の暗唱を講師の先生に披露する一幕がありました。
2日目は宮城県石巻市に入り、東日本大震災の被災地での学習。広々とした公園がある一帯がすべて住宅地であったと知った時、それまでの日常を飲み込んで押し流した津波の被害や規模を知り、胸が痛む思いでした。ボランティアガイドのみなさんのお話が、深く心に刻まれました。
上:会津藩校日新館、扁額がかかる南門の前で
下:みやぎ東日本大震災津波伝承館でガイドの方の話に耳を傾ける6年生
7年・宿泊研修
群馬県富岡市・長野県上田市・松代町
まず富岡製糸場へ入った7年生。さすがの世界遺産、自分たちのような学校旅行の生徒をはじめ多くの人が訪れていました。集合写真を撮った「国宝/西置繭所」はさすがの迫力。ずっと昔にこうした頑丈でおしゃれな建築物が建てられたことに驚きました。「自動操糸機(復元展示)」の大きさに圧倒されながら、製糸業が明治の産業の中核を担っていたことが分かりました。
群馬サファリパークでは「車内で安全」と分かっていても、すぐそばで見るライオンや希少種のホワイトタイガーに驚いたり歓声をあげたりと興奮気味の生徒達でした。
一行はこの日のうちに信州に戻り、佐久で一泊。翌日、無言館と松代象山地下壕をめぐり帰校しました。
上:富岡製糸場 レンガ造りの建物をバックに記念撮影
下:上田市の無言館にて(以上7年生)
8年・乗鞍キャンプ
松本市乗鞍高原
梅雨の時期ながら屋外活動には絶好の天候となった1日目は、自然林の中をトレッキング。日程をプロデュースして下さったNorth Starスタッフの方のガイドで、今回のキーワードであるサステナブル(持続可能)な観光地を目指す乗鞍高原の活動を聞きながら歩みを進めました。
整備のために間伐された白樺を使ったコースターづくりは、一人ひとりが丁寧に作業に取り組みました。予定していた外来植物等の駆除作業は悪天候により叶いませんでしたが、大自然を満喫しつつ、"sustainable"な活動を体験しました。
上:トレッキングで楽しむ乗鞍高原
下:白樺の木でコースターを作る8年生
7月13日(木)午前、松本警察署のご協力のもと、生徒指導講話を行いました。5・6年生と7~9年生がそれぞれ1時間ずつ、社会のルールを守って過ごすことの大切さについて、スクールサポーターの吉田さんからお話を聞きました。
どのようなことをしたら、どのような罪に問われるのか。
どのような罰則が科せられるのか。
講話では、法律違反と知らずに犯してしまいやすい行動・行為の例を挙げ、スライドや映像を交えながら、生徒にわかりやすく説明。万引きは軽犯罪ではなく前科の残る窃盗罪であること、お酒やタバコは入門薬物と呼ばれていて、興味本位の飲酒や喫煙が「なくてはならないもの」になりいずれ心身に悪影響をおよぼすこと、そのほか、刑法以外の法律違反にも触れました。
「みなさんには、誰かを傷つけたり、家族を悲しませたり、自分から社会的信用を失ったりしてほしくない。"何かあったとき"に一番大きな被害を受けるのは自分自身であると心に留めて」と、引き締まった表情と声で生徒に話をしてくださった吉田さん。1学期中は特別授業のために幾度と足を運んでいただきありがとうございました。
来週は1学期終業式があり、長い夏休みに入ります。
学校から配布される「夏休みの過ごし方」をしっかり読んでいただき、楽しい日々が過ごせるよう、ご家庭でも話し合ってください。
6月後半から7月初めにかけ、高学年では学校外で学びを深める行事が相次いで行われました。特に5~8年生は宿泊を伴う旅行。集団で行動するときのルールを守りながら、有意義でかけがえのない時間を過ごすことができました。
お世話になった施設の皆様、旅行会社・運行会社の皆様、生徒をこころよく送り出してくださった保護者のみなさん、ご理解とご協力をありがとうございました。
「その1」では4年生と5年生、「その2」で6年生、7年生、8年生のようすをお伝えします。
4年・社会科見学
長野県庁・善光寺
社会科の学習をより深めるための見学として、長野市へ向かった4年生。県庁では議場と災害対策本部を見学。県議会議員であり、才教学園の評議員でもある小林あやさんに議会棟の議場を案内していただきました。生徒の質問をやさしく受け止め、丁寧に答えてくださった小林議員。腰にペンや小さいノートなどが入るポーチをつけていらっしゃるのですが、その理由も教えてくださいました。男性のスーツに比べてポケットの数や大きさが限られる服を着ることが多いため、必需品をいつでもサッと取り出せるようにしているのだとか。
次に訪れた善光寺では、本堂下の暗闇を歩く御戒壇巡りが終わったあと、目に入る光がひときわまぶしく感じたようです。
上:県章は飛ぶ鳥や信州の自然を図案化していると教わる4年生
下:議場では小林あや議員からお話をお聞きしました
5年・宿泊研修
愛知県名古屋市・蒲郡市
1日目の「あいち航空ミュージアム」では、重力と揚力の関係から飛行機が飛ぶ仕組みを楽しく学んだほか、初代国産旅客機YS-11や「ブルーインパルス」の実物展示に目を奪われました。
2日目はトヨタ産業技術記念館へ。繊維機械と世界に誇るトヨタ自動車の技術について、広いエリアのあちらこちらに目を向けながら動態展示などを見学しました。
見どころ満載のトヨタ産業技術記念館・判行動で昔の紡織機の説明を聞く5年生
6年生とその保護者のみなさんを対象とした「内進生中学校課程説明会」を7月3日に行いました。6年生はメモを取りながら7~9年生の数学や英語の授業を見て回りました。日課の中で3校時にあたる短時間ではありましたが、保護者のみなさんにも授業を自由にご覧いただきました。
見学に続き、学校長から中学校課程に進学する際の心構えについて、また、Ⅱ・Ⅲ期主任の先生からは、1月に実施する進級判定試験や学校生活の中で7年生から変わる点・変わらない点などについて話がありました。
感染対策の面から、昨年度まで保護者のみなさんにはオンラインでの開催となっていましたが、今年は生徒と同一日程で直接参加いただけるようになりました。お忙しい中足をお運びいただきありがとうございました。
制服が同じでわかりづらいですが、6年生はボードを抱えメモを取りながら授業を見学。
8年数学の授業。問題に向かう先輩の姿、刺激になりました。
学校長の話
小中全9学年を対象とした交通安全教室が、6月23日(金)に行われました。
全体を大きく3つのグループに分け、1~3年は交差点を渡るときに気をつけること、5~6年生は事故の実験映像などを見て自転車の運転中や歩行時に起こり得る危険について学び、交通安全への意識を高めました。
4年生は自転車運転免許の取得に向け、「自転車の点検」「正しい乗り方」を教えていただきました。松本市交通安全課の方は、「ルール違反や誤った乗り方が事故の原因。みなさんには決してそんな事故に遭ってほしくない。しっかり学ぶ1時間にしてください」と話して本題へ。きちんと整備された自転車に、ヘルメットを正しく着用して乗ること、4年生なのでまだ歩道を走行できるけれど、本来歩道は「歩く人のためのもの」であり、まずは歩行者を最優先に考えよう、といった話がありました。
生徒からはお礼の言葉とともに、「自分は道路を自転車で走ったことがなく、これからに向けて、今日の交通安瀬教室はとても勉強になった。急いでいるとき、交差点を渡るときなど、『止まる・見る・待つ』ことをしっかり守り、自分から事故に遭わないように気をつけたい」と力強い言葉が語られました。
巣山教頭は「たくさんの事故事例を知っている方からの意義ある話ばかり。自分の命を自分で守れるよう、ルール遵守はもちろん、余裕を持った行動をみんなに心がけてほしい」と話していました。
松本市交通安全課と交通安全教育支援センターのみなさん、大切なお話をしていただきありがとうございました。
4年生の自転車安全講習
「交差点で待つときは内輪差に十分注意を」交通安全教育支援センターのみなさんによる講話(1~3年生)
6月20・21日は期末テストでした。
1日目は5~9年生の主要5教科、2日目は中学校課程(7~9年生)の技能教科のテストがそれぞれ行われました。放課後に先生が常駐する学習・質問室、自習室を上手に活用してきた生徒達もいて、日頃の成果を発揮できたかと思います。
1学期終業式まで約1か月となり、ここからは社会科見学や宿泊研修など学年別の行事が立て続けに行われます。事前学習も進んでいるようですが、一人ひとり、また学年全体で多くのことを学び体験し、楽しい思い出を増やしてくれることを願います。
万全の体制で参加できるように、体調も整えておきましょう。
緊張と集中で静かな教室。鉛筆を走らせる音が響いていました(6月22日、9年生)
学習ツールとしてすっかり使い慣れているタブレット端末や家族が持っているスマートフォン。とても便利なものですが、そこからネットの世界に入ることは実に簡単です。けれど、その一方で、このような状況だからこそ気をつけたいこと、ネット上にどのような危険があるかということを知るための特別講座が、6月15日(木)に行われました。
ネット依存はれっきとした病気であること。使い方を誤れば、睡眠不足や栄養不良など子どもの成長に悪い影響を与えること。大人になって起こした犯罪とはいえ、それを詳しく調べていくと、子どもの頃にやっていたネットゲームに影響を受けていた、など・・・。
生徒からは時々、「怖い」「自分がそうなったらいやだ」といったつぶやきが聞こえました。
講師の吉田さんは、『ネットや端末を使ってはいけない』ということではなく、まずはネットに多くの危険が潜んでいると認識することが大切だと話し、「そのうえで、ネットゲーム等の年齢制限を確認したり使用時間やルールをしっかり守ったりして、正しく利用することが自分の身を守る」と教えてくださいました。
「みなさんの柔らかい脳には、毎日様々な情報が刻まれている。ネットからの良くない影響も、柔らかい脳には刻まれる。それらをなかったことにはできないし、もしかしたら、危険な情報がいつかどこかで誰かの命を奪うような事件を起こすきっかけになってしまうかも。私達警察は、みなさんにトラブルに巻き込まれてほしくない。今日の話を、お父さんやお母さんにみなさんから伝えて」と話していました。
講座は3・4年生対象でしたが、学年・年齢関係なく、改めてご家庭でもネット環境や使い方についてお子さんと話し、ご指導いただけたらと思います。
・就寝の1時間前には、タブレット等の使用を切り上げる
・家族に嘘をついて使ったり、大人の目が届かないところで使ったりしない
・フィルタリング設定の重要性
・心配なこと、困ったことは、早く大人(親、学校の先生、警察)に相談する など
(以上、吉田さんのお話から)
●生徒の感想
・ネットの怖さについては今までにも話を聞いたが、今日はもっと深く考えさせられた。ネット上の知り合いは友達ではないと教えてもらったので、もし色々聞かれても自分のことを詳しく伝えないようにしたい。家庭では、ネットを使うときやアプリを入れようかなと思うときには親に相談し、見て確認してもらってからやるようにしている。
・吉田さんと校長先生が話していたように、自分の大切な脳を傷つけることがあってはいけないと思った。大人になって困ったことにならないように、タブレットやインターネットの使い方について今から気をつけたい。
ネット依存、年齢制限のあるゲームの利用などについて注意を促すスクールサポーター・吉田さん
生徒も先生も真剣に話を聞いていました
脳への影響については校長先生からもお話がありました