6月28日(木)から1泊2日の日程で、7年生が群馬県富岡市・上野村と長野県上田市・長野市を訪れ、『平和とは何か?』を考える宿泊研修を行いました。規律の中で自主的な行動も求められる場面で、一人ひとりがそれぞれの役割に気付き、個々の正義と考える言動・行動をする礎とすることも目的です。 ◇Sくんの感想(解散式での挨拶より)◇ 今回、僕たちは「“平和”とは何か?」というテーマで研修に臨み、事前学習では過去の悲惨な出来事を知りました。 4年前に世界遺産に制定された『富岡製糸場』は日本の殖産興業の象徴であり、世界の絹工業のさきがけとなった工場で、先人の知恵を目の当たりにしました。日航機墜落事故の『慰霊の園』では、520名の犠牲者の果たせなかった夢・未来に思いを馳せ、今生きている喜びを改めて感じました。僕たちはこの当たり前の生活に感謝し、この瞬間も大切にしなければいけないと思います。 『無言館』は戦争で亡くなった画学生の慰霊を目的に創設された美術館です。それらの絵を見たとき、僕の心の中で何かが変わったような気がしました。やりたいことをやることができなかった当時の若者たちを気の毒に思うと同時に、何の危機感もなく生きていられる僕がいかに恵まれているのかを思い知らされました。 松代大本営跡の『象山地下壕』は、いずれ来ると予測されていた本土決戦に備え、政府の中枢機関を移転するために地下に作られたものです。坑道を実際に目にしたことで、想像の中でしかなかった「戦争」が現実味を帯びました。 この二日だけでは、テーマを完全に理解することはできなかったと思います。しかし、戦争に関する幾つかの場所や事故現場を目の当たりにしたことは、僕たちが「“平和”とは何か?」を意識して考えるきっかけになったことを確信しています。
簡単に答えが出ないテーマを念頭に置いての宿泊研修。大人でもなかなかはっきりした答えが出せないテーマですが、史実をしっかりと学び、これからの世界に必要なことは何かを多角的に考えることが重要であると思います。
6年生が研修旅行を行い、6月25日(月)から2泊3日の行程で東北地方を訪れました。 福島県・会津では、若くして武士道を貫いた「白虎隊」の生き方を学び、日新館に宿泊。弓道で見事に的を射たり、板の間で長時間の座禅を組んだりと、非日常の体験を通じ、緊張やプレッシャーといったものを克服するきっかけを掴むことができたようです。 2日目の午後には宮城県・石巻の大川小学校跡地などを回り、人間の力を越えた自然に対する畏怖の念を抱きました。防災意識を高め、自分たちに何ができるか、どう生きるかを深く考えている様子が、表情から見て取れました。 最終日は奥州平泉へ。平安時代に開山した中尊寺で日本文化の荘厳さに触れ、先人の生き方を学びました。 天候の優れない中、変更を余儀なくされた予定もありましたが、才教生としてしっかり学ぶことができ、価値のある研修(研鑽+修養)旅行となりました。安全な旅を提供してくださった旅行会社およびバス会社のみなさん、各訪問先で生徒を迎えて下さったみなさんのおかげで、生徒たちはひと回り成長を遂げています。『一寸光陰』のテーマ通り、無駄な時間を過ごすことなく、研修旅行を終えることができました。出発・到着に立ち会っていただいた保護者のみなさんも、本当にありがとうございました。
6月27日(水)の2~3時間目にかけて、3年生が白百合幼稚園の年長さんたちを迎えて交流会を行いました。 学校に到着した園児のみなさんとグループを作り、まずは学校の中を見てまわりました。「階段は危ないから気をつけてね。」「3階まで行くんだよ。」など、優しく声をかける3年生は、とても頼りがいのあるおにいさん、おねえさんでした。 講堂では、笛の音の分だけ人数を揃えるホイッスルゲームや、年長さんが自己紹介をしながらビュンビュンごまに3年生のサインをもらうゲームなどが行われました。10人以上からサインを集めた園児のみなさんがたくさんいましたが、その中でも多かった4人には、頑張った証として先生からキラキラシールがプレゼントされました。 手をつないでみんなで歌を歌い、あっという間に終わりの時間となりました。お互いに大きな声で「ありがとうございました」と挨拶し、最後は3年生が並んで両手を上げて作ったアーチをくぐってもらってお見送りしました。 同様の交流会は、7月上旬までに今後4回開催され、3年生から6年生が学年ごとに担当します。
キッセイ文化ホールが主催する「あしたは真打ち まつぶん新人寄席」の事業の一環として、小学生を対象にした寄席ワークショップが本校で行われ、柳亭一童さんが4年生を前に一席演じました。 落語では、高座で使う小道具は扇子と手ぬぐいだけ。一童さんがこれらを刀や箸、本に見立てるしぐさを紹介した後、生徒を高座に上げてそばを食べる様子を演じてもらうなどして、落語の楽しみ方を教えてくださいました。 そして演目は「狸の札」。子どもに捕まっていじめられていた子狸を助けた男のもとに、その狸が恩返しにやってくるというもの。一童さんの話を4年生は前のめりになって聞き、ときには笑い声も上げながら鑑賞していました。 豊かな想像力・発想力を身につけるためにも、落語はとてもいい教材であると言われています。「落語を聞いたこと・見たことがある」という生徒も多くいましたが、今回のように生の伝統芸能に触れた機会が、今後、何かを「表現する」場面で役に立つのではないかと思います。 柳亭一童さんをはじめ、キッセイ文化ホールのみなさん、関係者のみなさん、楽しい時間をありがとうございました。
「おまんじゅうを食べる」…見えないけれど、おいしそう
投稿日:2018.06.25
6月23日(土)、校友会保護者会事業の環境整備があり、校友会役員を中心に保護者のみなさんが校舎内外の美化作業に一生懸命に取り組んでくださいました。少し先行して9時半ごろから校舎外の草刈りや樹木の剪定を担当してくださったお父さん方は、機械の扱いも慣れた様子。長く伸びた草はあっという間に刈られていきました。他にも、校舎各階のトイレの清掃、椅子の拭き掃除、砂利を敷いた駐車場の除草作業、それに側溝内にたまった砂や落ち葉をさらうなど、気になるところをとことんきれいにしていただきました。11時前からは生徒たちも作業に合流し、草や枝を集めたり、スリッパを洗ったりと、熱心に作業を進めていました。 「子ども達がお世話になっている場所ですから!」と笑顔で作業にあたってくださった方もいました。みなさんのおかげで、普段の掃除では行き届かないところがとてもすっきりしました。 この日は内田校舎の全体清掃も同時に行われたため、集合場所である村井の本校舎から移動しての作業にご協力くださった方もいます。小雨の降る時間帯もあり大変だったと思いますが、本当にありがとうございました。
6月22日(金)、松本市交通安全課、交通安全教育支援センターのみなさんにご協力いただき、全校生徒を対象にした交通安全教室を行いました。 1~3年生は道路の渡り方と交通ルールを教えていただきました。横断歩道では、左右を確認する前に一旦止まって、車が来ていないか、他の危険はないかを落ち着いて確かめてから渡らなければいけません。「周囲に車が見えなくても歩道のないところは渡らない。」「狭い歩道では横に並んで歩かない。」など基本的なルールをしっかり守ることや、車道と歩道を分ける縁石の上には乗ったり腰掛けたりしないことなどを再確認しました。 4年生は、自転車の点検の仕方、乗る際のルールを教えていただきました。点検の合言葉は、「ぶ・た・は・しゃ・べる」。ブレーキ、タイヤ、反射材(はんしゃざい)、車体(しゃたい)、ベルの頭文字を組み合わせた言葉ですが、これらに異常の無いことがしっかり確認できないと、自転車に乗ることはできません。また、自転車に乗っている時に歩行者を相手に事故を起こしてしまった場合の損害賠償金額等、現実的な内容も聞かせていただきました。今後受ける「交通安全テスト」の合格者には「自動車運転免許証」が交付されますが、自転車が「車両」の仲間であることを忘れず、常に安全な運転を心がけることが求められます。 そして、5~9年生が学んだのは車両の死角について。事故の再現映像を見て、指導員の方からなぜ事故が起きたのか解説していただきました。Ⅱ期以上の生徒ともなれば、自転車に乗る機会も増えてきます。身近で便利なはずの自転車で事故に巻き込まれることは生徒にとって衝撃だったようです。道路交通法の改正により、自転車のルール違反の取り締まりはずいぶん厳しくなりました。2人乗り、傘をさしたり音楽を聴いたりしながらの運転なども罰則の対象です。 安全への第一歩はルールを守ること。自分の命と身を守ることは、他人を守ることでもあります。正しい交通マナーを実践し、事故防止に努めましょう。
1~3年生
4年生
5~9年生
6月14日と15日、5年生から9年生が保健体育の授業で心肺蘇生法の実習を行いました。 5~7人のグループごとに講習用の人形を使い、まずは両手で胸を押す「胸骨圧迫」から。手を置く位置や強さ(沈み込む深さ)、速さを教わり、「合図するまで胸骨圧迫を続けてください」との指示が出ると、生徒は入れ替わりで胸骨圧迫をしていました。今回は人形ですが、本当の人命がかかっているときには、10分、20分と続けなければいけない可能性もあります。「一人では相当難しいかもしれない」と言いつつ、「1、2、3!」と声をかけスムーズに交代しながら、真剣な様子で取り組んでいました。 そして、心停止状態に絶大な効果があるとされるAED。人形にパッドを張って、音声ナビゲーターをよく聞き、必要な操作を行うなどの手順を学習しました。本校でもAEDは職員室と事務室に設置されています。
けがや病気の際にどのような技術や知識が必要なのかを認識し、いざというときに人命救助に関わる行動がとれるようにしたいということを目的とした授業。専門的な内容ですが、生徒からは「やっておいてよかった」との声があり、とても有意義な時間でした。
6月7日、8日の2日間、5年生が一泊二日の宿泊研修を行い、日本の高い産業技術の「過去・現在・未来」と伝統工芸のすばらしさを学習しました。
1日目と2日目の午前中は愛知県豊田市、世界に誇るトヨタ自動車へ。最先端の技術を駆使し、安全と環境に配慮した自動車製造を行う工場ラインを見学したほか、産業記念館ではトヨタの歴史についても詳しく学ぶことができました。
そして、伝統工芸・手工芸の学習をと、木曽漆器館で箸の漆塗り体験も行いました。
どの見学場所においても、生徒たちは体を前のめりにして説明に聞き入り、たくさんのメモを取っていました。そこから、多くのことを掴み取ろう、学ぼうという強い意欲が感じられました。
年長さんを対象とした「わくわくプレスクール」と、保護者のみなさんへの学校説明を、6月16日(土)に行いました。
「わくわく~」のもじの学習では、黒板にひらがな「か」行の文字が示され、四角いマスの中に書く練習やしりとりをしました。しりとりは、次の言葉を早く言いたい気持ちもあってか、どのお子さんも右手を真っすぐ上に伸ばして「あててください!」とアピール。先生に名前を呼ばれると大きな声で発言ができ、しりとりも長く続いていきました。かずの時間には、「右と左に並べられたものを合わせるといくつになるか」という内容で机上のブロックを使いながら数を確かめたり、プリントに描かれた果物の上にブロックを置いて数を数えたりしました。英語では、食べ物の絵のカードを使って神経衰弱のゲームも行いました。伏せられたカードの裏に描かれた数字を先生に伝えてめくってもらいながら、同じ組み合わせを探して楽しみました。
講堂で行われた学校説明会では、才教学園の教育理念や学校生活について校長、副校長らが説明を行いました。また、冒頭で5年生が合唱「手のひらをかざして」を披露したのですが、当日のアンケートで「素敵な歌声でした」などの感想を寄せてさった方もいました。
今回も多くのみなさんにご参加いただきありがとうございました。
次回の「わくわくプレスクール」は8月18日(土曜日、10時から11時30分)で、入試説明会を同時開催します。
参加を希望される方は、専用フォームにご記入の上、送信していただくか、お電話(0263-58-0311)でお申し込み下さい。
今後開催予定の説明会等の日程はこちらをご覧ください。
説明会参加者の前で合唱を披露した5年生
6月8日(金)、今年度第1回目の作法教室が行われました。この日は1年生と8年生がお茶席での所作について、前田宗香先生と田之上宗真先生にご指導いただきました。 まずは正座をして挨拶から。お辞儀には「真」「行」「草」という格があり、一番丁寧な「真」のお辞儀をしました。立ち上がる前のにじる動作、踏み出す右足を意識して(畳の縁を踏まない・一畳は約4歩で)歩くときのぎこちなさはありましたが、先生から「きれいに歩けていますね」との言葉をかけてもらう生徒もいました。 1年生は先生の点てたお茶をいただきましたが、8年生は2グループに分かれてお茶を点て、対面に座るクラスメートにふるまい、「おいしいです」と声をかけあっていました。上級生はこれまでに何度か経験をしているので、お点前をいただくときには少し余裕も見えていました。甘いお菓子のあとのほろ苦いお茶ですが、1年生の授業では「おかわりしたいです」という声も聞かれました。 「掛け軸」「お花」といった床の間のしつらえや「お茶碗」など、目に入るものを丁寧に準備してくれる亭主の心配りに他者への配慮や尊敬の意が感じられる茶室での作法。オーストラリアの小学校との姉妹提携もあり、才教学園では「国際交流」や「異文化理解」というものがキーワードにもなっています。国際交流というと、海外のことに目が向きがちですが、自国の文化に触れることも国際理解に大いに繋がると思います。世界に誇れる日本文化である茶道の体験から、日本人としての心が育つことを望みます。
作法教室は7月初旬までに各学年で1回目を、そして2学期の後半に2回目を予定しています。