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さいきょう祭レポート2021

閉会式

投稿日:2022.03.05

実行委員長挨拶 菊池龍成くん(9年)
 会場の皆様、本日のさいきょう祭は楽しんでいただけましたでしょうか。
 生徒のみなさん、最高の舞台にできましたか。精一杯、楽しく取り組めましたか。
 今年のスローガンには、努力を惜しまず最後まで最高の舞台にしようという思いが込められています。
 1年生のとき、初めてのさいきょう祭ではものすごく緊張していました。2年生のときは、ただがむしゃらに取り組んだことを覚えています。3年生では、一人ひとりがさいきょう祭でやりたいことをしっかり考えるようになりました。4年生では、周りの人にしっかり合わせて取り組むことができました。
 5年生では、保護者の皆様への感謝の思いを抱くようになりました。6年生では初めてのミュージカルに不安と楽しさが入り混じった気持ちで取り組み、一人ひとりの個性を出し切りました。7年生の身体表現は我慢と体力との戦いで、体中が汗びっしょりになりました。昨年は、みんなで必死にミュージカルの舞台を作り上げようと、様々なことに挑戦しました。こうして身につけた多くのことを、僕たち9年生は今日、体現しました。
 今年も、さいきょう祭の花である全校合唱はありませんでしたが、その分、演目の質を上げようと仲間と切磋琢磨し挑戦をしてきました。当たり前ではない状況だからこそ、私たちは真剣に挑むことができ、確実に良い方向へ成長しています。
新型コロナウイルスの不安が消えない中、今日の開催にあたり、支えて下さったキッセイ文化ホールの皆様、先生方、保護者の皆様、本当にありがとうございました。


学校長講評
 第17回さいきょう祭が終わろうとしています。今日の舞台にかけた夢や思いを全力で掴み取ろうとしたすべての子ども達に、大きな拍手をお願いいたします。
 9年生の演目を見て、なぜかとても寂しい気分になりました。私にとって初めてのさいきょう祭で1年生だった彼らは(手で高さを示して)こんなに小さかった。一生懸命に魔法使いを演じていました。私のさいきょう祭の歩みは、彼らとともにあります。来年からいなくなってしまうと思うと、寂しくて、涙が止まりませんでした。
 今日子どもたちからもらった、勇気や挑戦する心、上を向いて歩くこと・・・そんな思いを心に持ちながら、子ども達と一緒に歩んでいきたいと思います。私自身、新たなる歩みに向かって子どもたちと一緒に、「よーい、はじめ」と叫んでみたいと思います。
 最後に、大好きなこの9年生とともに、万感の思いを込めて皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。

9年 合唱・合奏・身体表現「軌跡」

投稿日:2022.03.04

 「自分たちの想いを伝えるために、今できる最高の舞台を作り上げる」・・・そんな気概を感じる9年生のステージでした。
 『♪Grand Escape(映画『天気の子』より)』では、今後の希望を高らかに歌いあげた9年生。2曲目の『♪See You Again』は、前編英語詞の歌唱。歌詞にある通り、「またいつかみんなで集まり語り合えるように」と、あたたかい願いを込めました。
 身体表現・ダンスを盛り込んだ、『♪Another Day of Sun(映画「ラ・ラ・ランド」より)』。軽快な曲とともに、1年生から8年生までのさいきょう祭の印象的なシーンを再現しました。会場からの大きな手拍子を受け、この日一番楽しく、賑やかな時間でした。
 最後の曲はRADWIMPSの『正解』。半年後には才教学園を巣立っていく9年生の、静かで確かな決意と周囲への感謝。瑞々しい歌声に、感情では目元を抑える保護者の皆さんの姿が見られました。
 MC、演奏、振り付けや演出に至るまでの全てを生徒主導で行い、2年連続で担任を受け持った先生には、生徒達たっての希望で指揮と譜めくりを依頼。9年生のみなさん、最後にして最高の演目を、ありがとうございました。


〈学校長より〉
閉会式の講評でも触れましたが、私のさいきょう祭の歴史は彼らとリンクするものがあります。9年生の担任2人と生徒、純粋に学年全員がステージに立ったということも、さいきょう祭の歴史の中では初めてに等しいことでしたね。
保護者アンケートでは、今年は9年生を称えるコメントも他学年から多く寄せられました。1年生からの映像を振り返ったときには、9年生の保護者のみなさんにはそのときの光景が思い出されただろうし、低学年の保護者にとってはきっと、「子どもたちは、ここでこんな風に成長していくんだ」という未来を垣間見ることができたと思います。
最後に歌った『正解』に込められた、彼らのストレートな思い。彼らの成長の過程がフラッシュバックして、いろいろなことが思い出されましたが、何よりも嬉しかったのは、9年生が本当に楽しそうにやっていたこと。あの笑顔と凛々しさ、そして後輩に「バトンを託したぞ」という姿勢は実に立派でした。彼ららしい舞台だった、それがすべてだと思います。

8年 ミュージカル さいきょう版「Les Miserables」~絶望の中の小さな希望~

投稿日:2022.03.03

 1学期のオーディションに始まり、長い期間をかけて大作「Les Miserables」の準備をしてきた8年生。彼らの舞台の素晴らしさは、演目終了後に長く続いた大きな拍手がありありと物語っていました。
 私利私欲のためでなく、人のために必死で生きたバルジャン。会心のきっかけを作った司教。執拗にバルジャンを追うジャベール。幸せとはいいがたい人生を送ったファンティーヌやエポニーヌ。他にもたくさんの人物が登場する作品で、8年生は個性的な人々を魅力たっぷりに演じ、まるで「全員が主役」と言いたくなる舞台でした。
 歌の一部をセリフに置き換えたり、時間の制約上、泣く泣くカットした場面も多かったりと上演までの苦労は数えきれないほどでしたが、13歳、14歳とは思えないほど、見事に「Les Miserables」の世界観を表現しました。


〈学校長より〉
あえて言葉に出す必要もないと思うのですが、・・・圧巻の一言です。演技と歌唱のすばらしさ、総じてあの迫力。演劇の醍醐味というのは、限られた舞台という空間で、新しい時間と新しい空間から創出できることの壮大さだと私は思っていますが、演劇に必要な要素を取りこぼすことなく、さいきょう版「Les Miserables」を完成させた8年生に驚嘆しました。
バルジャンやジャベールといった主要キャストはもちろんですが、その一方で何役もこなしていた子たちこそ称賛に値すると、私は思います。大勢の中では目立つ役ではないかもしれません。しかし、場面ごとに衣装を変え、表情や仕草といった演技さえも見事に分けることができていた。あの姿は、厳しい練習をしてきたことの積み重ねに他なりません。かなうことならば、体育祭のようにMVPをあげたいとも思います。
例えば絵画や彫刻のようにかたちが残る芸術と違い、演劇やミュージカルといったものは映像で振り返ることはできても、かたちが残らない。だから、あの場で感じた「余韻の美」というか、直接見たことが心に残ってまた感動が呼び戻される感覚を与えてくれた8年生のミュージカルは、まぎれもなく「本物」です!

6年 ミュージカル「太陽のうた」

投稿日:2022.03.02

 行方不明のお父さんを案じ、いつも浮かない顔のダイゴと、そんな彼を取り巻くクラスメートの姿を描いたミュージカル、「太陽のうた」。ダイゴの持つ地図を頼りに、何とかお父さんを探しだそうと、ツルギ島を目指した6年生一行でしたが、そこでシニガミたちの眠りを妨げてしまったことで怒りを買い、襲われてしまいます。
 「もうだめだ」と思っていたその時、みんなの前に姿を現したのは、少しばかり仲違い気味だった別のクラスメートたちのグループとダイゴのお父さん。
 ツルギ島と呼ばれる由縁でもあった大きな剣を岩から引き抜き、みんなで協力してシニガミたちに立ち向かいました。
「みんなのことが心配だった」
「助けてくれてありがとう」
 照れくさそうに交わす言葉は、なんとも年相応で、観劇後は、6年生がこのミュージカルで説いてくれた爽快感でいっぱいになりました。


〈学校長より〉
ミュージカルとは、音楽+ダンス+芝居で表現するもの。6年生は今年、「生みの苦しみ」を感じたと思います。子ども達本人も大人も、期待あり不安あり・・・友達との衝突や心の葛藤、練習でうまくいかないことへの苛立ちなどの連続だったかと思いますが、「太陽のうた」の本番では、それらがいい意味で昇華した印象です。歌も心に迫るものがあったし、みんなの足並みが揃っていました。
演出やセリフの変更が直前まであったそうですが、そこに対応して最後は気持ちをひとつにできたということが、彼らが得た大きな収穫だと思います。
センスのいい子、状況を見た演技ができる子が多く、一生懸命な人に引っ張られて、日ごとに全体の意識が高まり、芸術を共に作り上げていく過程を見させてもらいました。
これを糧に、8年生になったときのミュージカルへどうつなげていくか。自分のポテンシャルを信じて、失敗を恐れず挑戦してほしいです。
「でっかく生きていこうよ」と、高らかに歌い上げるあの歌も、私のお気に入りです。

7年 総合表現「平和をつなぐ ~未来を描いた若者たちの想い~」

投稿日:2022.03.01

 「戦争を経験したことのない私達」が、伝えられることは何だろうかー。
 7年生の演目「平和をつなぐ」は、柔らかく平穏な時間が流れる場面からスタート。命の誕生を喜ぶ気持ちが手に取るような幸せ。しかし、そんな幸せのさなかに突然届いた衝撃的な招集令状。暗闇を切り裂く爆撃音と赤い炎。黒く浮かび上がるシルエットは、戦火に追われ逃げ惑う人々の悲痛や苦悩をしっかり表現するものでした。
 「戦争に行く。必ず戻る」と言い残した父の言葉を受け止めた子どもの苦しみ。優しかった父を亡くした子どもの、「生きていく」という大きな決意。たくさんの犠牲はあったけれど、その上にある今の平和な世界を、自分たちが守り、伝えていくという決心。演目中に披露された生徒たち自作の詩は、みなさんの心にすっと受け止められたと思います。


〈学校長より〉
特筆すべきは、「さいきょう祭始まって以来の新しい試みだった」ということ。STEAM教育の学習成果を、7年生はここで完遂させました。身体表現や詩の朗読、歌唱に映像と、真の総合表現をゼロから作り出し、このクオリティまで仕上げたこと。重いテーマに対する考え、自分たちの葛藤を主張しつつ、彼らが経験し得たことが新しい創造に至ったこと。7年生には、これらを成し遂げたことに大いなる自信を持ってもらいたいです。
詩は、自分たちで作ったもの。見聞きしたことから想像し、自分の言葉を使い表す。戦争を経験したことがない彼らが、あのような詩を産み出し、思いを伝えようと演じる。
「誰か」の気持ちに寄り添って、悲しい体験をつなぎ伝えていくという役目を自分たちが担った体験は、平和学習においてこの上ない成果ではないでしょうか。

合唱部 アカペラ「夜に駆ける」

投稿日:2022.02.24

 パンフレットに記載された、「二年近く、歌は『不要』のものに入れられてしまっている」との記述。とても残念なことですが、事実、コンサート、コンクールなどの舞台芸術は、中止や休演を余儀なくされているものが未だに多いです。
 それでも、さいきょう祭に向けて演目を決め、ひとつずつ積み上げて完成させた合唱部の『♪夜に駆ける』は「すごい!」の一言に尽きる者でした。
 2オクターブ近い音域に音程の跳躍もある曲にアカペラで臨んだ合唱部の面々。ポップスの歌い方ではなく合唱の発声で、心から、そして体全体で歌うことを楽しんでいると、そう思えるステージでした。


〈学校長より〉
非の打ちどころのないアカペラでした。一般的な合唱曲では見られないような転調もあって、コード進行が難しい。この歌が元々持っている素晴らしさ、疾走感に加え、合唱部の歌唱力の高さが際立っていました。
歌いながらどんどん変わるフォーメーション。あれだけ動き回って、よく呼吸も乱れずに歌えるなと、ただただ感心です。会場で見てくれている人を意識し、しっかり考えられた「魅せる舞台」とは、こういうものなのだと思います。

吹奏楽部 「猫」「虹」「春の扉」

投稿日:2022.02.24

 コンクールが開催されなかった昨年の分と合わせ、2年分の想いを乗せて演奏したいとしていた吹奏楽部。11名での編成は大きいものではありませんが、丁寧なチューニングと心のこもった音色を多くの人に届けてくれました。  
 先の2曲はJ-POPからの選曲です。楽器を使って、まるで歌うように奏でられるそれぞれの曲はとても魅力的でした。
 このさいきょう祭をもって引退する9年生。後輩から先輩へ、感謝へのメッセージが読み上げられると、9年生の顔がほころび、会場からは拍手が起こりました。9年生のみなさん、これまで本当にお疲れさまでした。


〈学校長より〉
小学生、中学生に限らず幅広い年代に知られている曲ということですが、「虹」は私も好きな曲のひとつです。
9年生の3人にとっては最後のステージでしたね。コロナの影響で思うように活動できない期間が長かった・・・。そのような中でも、後輩のサポートにも尽力してきたであろうことが分かるような素晴らしい音色でした。

5年 歌と合奏「ハウルの動く城メドレー」

投稿日:2022.02.24

 生きることの楽しさを私達に伝えてくれるジブリ映画「ハウルの動く城」。その劇中歌曲のメドレーに、5年生が挑戦しました。『♪人生のメリーゴーランド』『♪陽気な軽騎兵』『♪世界の約束』、そして最後にまた『♪人生の~』に戻ってきます。
 鍵盤ハーモニカ、ソプラノリコーダー、オルガンなどのアンサンブルで奏でられた合奏曲は、ワルツや行進曲といった特徴をよく捉え、素直さや軽やかさ、力強さが感じられました。
 メドレーの中でもひときわ印象的だったのは、合唱『♪世界の約束』です。1フレーズごとに人を入れ替え(8人程度のグループ)、前列に移動しながら歌い継いでいくスタイルは、これまであまり見られなかった演出でした。
 ふわりと語りかけてくるような柔らかい歌声に感動した、という声も多く、5年生の表現力の高さを伺うことができました。


〈学校長より〉
「見事」の一言です! 映画『ハウルの動く城』の世界観を、よくあそこまで合奏と合唱で表現してくれました。このステージに感化され、私は「よし、映画をまた見よう」、そう思い直したくらいです。
合唱は、まずは一列ごとに歌っていくという演出がありました。もちろん声量はそれだけ少なくなってしまうのですが、一人ひとりに目を向けると、たっぷり気持ちを込めて歌っていることがよくわかりました。あえて静かに聴かせ、徐々に盛り上がっていく。そして最後に全員の声が合わさったあの迫力、臨場感は、やはり会場にいないとわからないものだと思います。
昨年、「いのちの歌」で我々の心を洗ってくれた5年生。今年はさらにバージョンアップしていて、素晴らしかったです。

2年 音楽劇「3びきのこぶた~another story~」

投稿日:2022.02.24

 3びきのこぶたがそれぞれ、わら・木・レンガの家を建てました。そこへ、こぶたたちを食べようとオオカミがやってきて、ワラの家と木の家を壊し、やがてレンガの家へ。攻撃をものともしないレンガの家で、3びきは力を合わせておおかみをやっつけました。
......というのは、よく知られたストーリー。しかし2年生は「みんなが幸せになる結末で」と、おおかみの気持ちも汲んでお話を大胆にアレンジ。「another story」と副題をつけて演じました。


 はらぺこのおおかみたちが「最後に食べたのはいつだっけ...?」と首をかしげる中、とうとう長老がお倒れに! 医者の診断は「栄養失調」。おおかみたちは「うさぎとかたぬきとか、ぶたなら最高!」と話しながら、食べ物を探しに出かけます。
 一方、こぶたたちは他の動物たちと家づくりに励んでいます。涼しそうなわらの家、かっこいい木の家と比べ、レンガの家は作るのに時間はかかりましたが、大きく頑丈な家ができました。
 忍び寄るおおかみたちによってわらの家と木の家は吹き飛ばされるも、みんなが逃げ込んだレンガの家にはおおかみの強さもおよびません。肩を落とし「食べ物がなくては長老を助けられない」と嘆くおおかみに、こぶたたちは森の木の実を食べさせたらどうかと提案。みんなで協力して手に入れた実を食べ、長老は元気を取り戻しました。
「力任せに相手の命を奪ってはいけない」「強さは、みんなを守るために使う」 「ぼくたちは一人で生きているのではない」と、おおかみたち。
 「にげてはだめ」「相手の気持ちを考え、みんなが気持ちよく過ごせるように」と、こぶたたち。
 共に生きる道を選んだみんなの『♪手をつなごう~共に生きる~』は、物語の締めくくりに相応しい明るい歌声でした。


〈学校長より〉
子ども達のアイデアを詰め込んだオリジナル脚本だと聞いたのは、実は舞台が終わってから。『3匹のこぶた』を、どうしたらハッピーエンドにできるかを全員で考え、解答のないところにストーリーを持ち寄って、組み合わせた。これはまさに才教学園が今進めているSTEAM教育の一部です。
2年生なりに「共生すること」の解答を導き出したエンディングに感心するとともに、自分たちで手掛けたことの喜びが舞台上の子どもたちに満ちていたように思います。
こぶた達が家を建てる演出や小道具も工夫され、先生と子どもたちが一緒に作りあげたことががよくわかる、彩り豊かな舞台でした。演劇や映画、絵画といったものに大切なことは、「伝えたい」という思想性。そうした思いや主張をはらんで演技する2年生は、かわいくもあり、たくましくもあり。本当にいいものを見せてもらいました。

3年 劇と歌「さとうきび畑」

投稿日:2022.02.24

 舞台は沖縄。青い空と緑深いさとうきび畑には、さわやかな風が吹き渡ります。そこに暮らす人々の日常の一場面として聞こえてきたのは、だいちゃんと家族の会話。
「いい天気だなぁ」「暑いくらいですねぇ」と話すお父さんとお母さん。だいちゃんも空を見上げ「かげおくりができそうだ」と呟きます。
 続いて、子どもたちが代わるがわるやってきて、楽しそうにかくれんぼや虫捕り、野球をしては去っていきます。
「また明日も遊ぼうね」、と。
しかし、誰もが疑うことなく、いつも通りに来ると信じていた「明日」は、けたたましいサイレンと赤い炎に包まれて一変しました。だいちゃんが「お父さーん」と呼ぶ切ない声は暗闇に吸い込まれていきます...。


 途方に暮れるだいちゃんに寄り添い語り掛ける友達の言葉は力強く、みんなは「悲しみは消えないけれど、これからも生きていく」と決意。
 『♪さとうきび畑』の歌詞から、戦争とはどういうものだったのか、戦争に巻き込まれた人の想いはどうだったかを3年生なりに考え体現しました。風に抗うことなく上へと伸びて育つさとうきびのしなやかな強さに似た思いが、ぐっと胸に迫る演目でした。


〈学校長より〉
悲しい歴史と多くの苦しみの中でも、子どもの笑顔は大きな希望になる。そんなことを再認識した劇でした。どことなく懐かしさを感じさせる装い、当時の子どもたちや家族の様子を表現しきったことは嬉しい驚きです。
日頃の元気な雰囲気を抑え、しっとりした「さとうきび畑」という曲への挑戦。3年生なりに戦争や平和を解釈し、歌唱力を磨いた結果は、みなさんがお聴きになったとおりです。
本番はハプニングもあったようですが、あの大舞台でそれを感じさせない対応ができたのは、真面目に練習を積み重ねてきた証ですね。
11月後半には、1年生が朝の会で「さとうきび畑」を歌っていました。この先も継承されてほしいものや歌がこうしたかたちで伝わっていくというのも、多くの学年が集う本校のいいところだと思います。