8月30日(金)は防災訓練でした。地震の効果音(校内放送)が聞こえると、生徒はとっさに机の下に身を隠し、揺れと落下物から身を守る姿勢を取りました。揺れがひと段落したとして教頭先生から避難指示が出されると、各階から生徒が移動。教頭の「余震の恐れもある。慌てず落ち着いて行動を」という指示を、他の先生も繰り返し生徒に伝えていました。
先生たちはトイレや特別教室の中もしっかり確認。この日の出欠席状況と点呼の結果が教頭、校長へ報告され、全校の避難が完了しました。
【訓練を振りかえって】
◆校長先生より◆
年始に能登半島地震があり、最近は南海トラフ地震臨時情報が発表されたばかりです。日本には111の活火山があり、これは世界全体の1割だそう。日本列島周辺のプレートの境界では地震活動が活発で、いつどこで大地震が起きても不思議ではない・・・そういう場所に暮らしている意識を持ちましょう。
訓練のたびに伝えていますが、命を守るためには、一人ひとりがもしもに備えること、こうした訓練に真剣に取り組むことが大切です。地震や台風など災害が起きたときのことを家族の方とも話しましょう。もしもの時は平静ではいられません。繰り返しの訓練で少しずつ心の準備もしておくことで命をつなぐことができる、そのことを覚えておいてください。
◆教頭先生より◆
シナリオを詳しく知らせない訓練でしたが、放送をしっかり聞き指示に沿うこと、スムーズな校内移動ができていました。
地震が発生したあとは余震が襲ってくる可能性が高いです。一刻を争う中ではありますが、今日のように、急ぐことよりも周囲を見ながら移動することも大切です。担任や学年の先生方と一緒に、地震のときと火災のときに注意すべきことも確認しておいてください。
集合場所まで慌てず移動
速やかな点呼から教頭先生への報告
令和7年4月入学に向けた入試についての説明会を、8月24日(土)に行いました。本校への受験を検討されているみなさまへ、学校長より学校方針や教育理念、才教学園の特徴的なカリキュラムについてお伝えしました。また、今回から出題形式が一部変更になる入学選抜試験についても説明し、新1年生には「入試対策問題集」を配布しています。
年長児、年中児のみなさんが参加する「わくわくプレスクール」は、この日が3回目の開催でした。1・2年生の教室に来るなり、先生の顔と名前を憶えていて元気に挨拶してくれるお子様たちもいてとても嬉しいです。今回も、席について先生の話に耳を傾けたり、手をまっすぐ挙げて元気よく発言したりと、かず、もじ、えいごを楽しく学んでいただくことができました。
多くの方にご来校いただきありがとうございました。
画像はいずれも年中クラス「かず」の時間より
清澤龍翔君(9年)が水泳県大会で好成績を収めたことは、以前のニュース&トピックスでお伝えしたところですが、その上位大会である北信越大会(8月8日、新潟県長岡市・ダイエープロビスフェニックスプール)でも、200m個人メドレーにて2位に入りました。
表彰式の清澤くん(写真左・画像は一部加工しています)
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県大会にて200m平泳ぎと200m個人メドレーの両方で1位となった清澤くん。北信越大会でも同種目へ出場でしたが、どちらかと言えば、得意としているのは200m個人メドレー。
そんな中、大会プログラムは、200m平泳ぎと200m個人メドレーの間が1種目のみ(競技の間が約20分)という厳しい条件...。平泳ぎは全体の13位で終えて、息も整わない中、本命である個人メドレーの待機場所に向かいました。
レースの時間はすぐに訪れ、「Take your mark」から号砲の後、バタフライは3位で折り返しました。4泳法の中では苦手とする背泳ぎで5位まで後退するも、自信のある平泳ぎで再び3位に浮上。最後、自由形の勝負で早々に2位に躍り出ると、後半は更に伸びのあるストローク。このままいけば...!と猛追を見せるも、わずか0.76秒というタッチの差で1位を逃しました。
前のレースからのインターバルがとても短く大変なスケジュールでしたが、終わってみれば県大会から1.17秒も縮めるベストタイムの2分11秒98をマーク。県大会で目標にしていた全国大会出場を、ほんの僅かなところで逃してしまった清澤くんには、今もその悔しさがあるようですが、中学校の区切りとなる北信越大会という大舞台でベストタイムを出せたこと、後半に追い上げたレース内容に満足の様子でした。
写真は左から:清澤くんと巣山教頭(8/8・長岡市)、2学期初日の賞状伝達式
幼少より水泳に取り組み、中学でも3年連続して出場した北信越大会の最後を表彰台で飾れたことは、まさに有終の美と言えます。清澤君、本当にお疲れ様でした!
【大会情報・結果】
第45回北信越中学校総合競技大会水泳競技
令和6年8月8日
ダイエープロビスフェニックスプール(新潟県長岡市)
200m個人メドレー 第2位 2分11秒98
31日間の夏休みを終え、2学期が始まりました。
生徒たちは、普段より大きな荷物を抱えて元気に登校。教室に入ると早速、宿題をきれいに並べて提出したり、先生や友達と笑顔で夏休みの思い出を話したりしていました。
【始業式・校長講話】
おかえりなさい。こうして元気に学び舎に戻ってきてくれて嬉しいです。みなさんには、この夏の経験や学びをフル活用して、有意義な2学期にしてほしいです。
さて、パリ五輪で日本人選手団は20個の金メダルを獲得、本当にすごい活躍でした。今大会の参加選手に、個人で銅メダル、団体で銀メダルを手にした卓球女子代表の早田ひなさんという方がいます。帰国会見で「今やりたいこと」を問われ、答えのひとつとして「知覧特攻平和会館に行きたい」と言っていました。「生きていること、卓球ができることを当たり前じゃないと感じたいから」だそうです。
それを聞いて私は、「彼女は、競技に取り組めている現状を当然と思わず、そのことに感謝して次の高みを目指す決意があるのだな」と考えました。この謙虚さが、立派な成績を収めた早田選手の強さの要因なのかもしれません。
ここで出てきた『特攻』とは、太平洋戦争末期に日本軍が戦闘機などで連合軍の艦船に文字通り体当たりする攻撃で、知覧にもその基地がありました。人員、物資、燃料といったものがなくなっていく中、多くの人命が失われました。知覧特攻平和会館には、隊員が家族や愛する人たちにあてた手紙や遺品などが展示されています。私が、いつかみなさん自身に足を運んでほしいと思う場所のひとつです。あの場所で過去に触れると、平和は当たり前ではなく、多くの人の犠牲の上にあることを痛感します。平和を守り、次の世代につなげていかなくては、という気持ちが強くなります。
みなさんが本校で学べることは当たり前のことではないよ、と私は繰り返し伝えていますね。みなさんには、現状に感謝し、世界をつないでいくために勉学を深めてほしいです。
長い2学期の途中にはさいきょう祭が控えています。今日のスタートにあたり、『何事にも前向きに、全力で取り組むこと』、『高い目標、理想を掲げ挑戦を続けること』を胸に、ともに過ごしていきましょう。
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始業式に続き表彰・賞状伝達式が行われました。夏期休業中に生徒が参加・出場した各種大会の結果報告があり、対象の個人と部活動に校長から賞状が手渡されました。1学期終業式が急遽配信形式となってしまったため、そこで伝達予定だった分も併せての表彰式でした。
また、通学時の安全に気をつけることを目的に、バス会も開かれました。スクールバスおよび電車や駅など公共の場所を利用する際は、自分たちと周囲のみなさんのためにもルールやマナー遵守を徹底していきます。
表彰式/校長から労いの声をかけられ賞状を受け取る生徒
バス会/先生は「生徒同士、正しく注意することも大切」とも
入試説明会
本校の概要と、入学選抜試験についてご説明いたします。
日時:8月24日(土) 10:00~11:30
場所:才教学園小学校・中学校
対象:本校への受験を検討されている方
ご来場者には「入試対策問題集(新1年生用)」を進呈します。
参加ご希望の方は以下の申し込みフォームからお申込みください。
<第1回 入学選抜試験>
日程:令和6年9月8日(日)
対象学年:新1年生
出願期間:8月26日(月)~8月30日(金)
合格発表:9月14日(土)
入学願書の請求、お問い合わせはこちらから
出願方法等ご不明な点がございましたら、才教学園事務室(0263-58-0311)までお問合せください。
今年の特別教育講演会は、岡山大学教育推進機構 准教授の中山芳一先生をお招きし、『非認知能力を育む子どもとの接し方』をテーマにお話しいただきました。
学童保育の現場を経験し、学童保育指導員から教育方法学者へと大きく方向転換され、現在に至る中山先生。大学生のキャリア教育に携わりながら、非認知能力の大切さやその育成に関する研修や講演も多数こなしていらっしゃいます。
才教学園では、今後の社会を生きていく子どもたちが必要な力を学ぶため・・・と、2021年度からSTEAM教育を導入・実践していますが、そこに深く関係しているのが非認知能力です。小松校長は講師紹介とともに、「多くの学びやヒントを享受できる機会として、中山先生の講演をとても楽しみにしていた」と話し、講演会がスタートしました。
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テーマ 非認知能力を育む子どもとの接し方
講 師 中山 芳一先生
岡山大学教育推進機構 准教授
日 程 2024/6/22(土)10:00~
◇非認知能力ってどんな力?
学力と同じように点数をつけ評価できるものを認知能力、人間性など点数で表せないものが非認知能力で、これを私たちは「心」と呼んできました。非認知能力は、「自分と向き合う力」、「自分を高める力」「他者とつながる力」と大きく3グループに分類できます。
◇なぜ、いま非認知能力が求められているのでしょう?
AIは情報処理を早く正確に処理できるという点で認知能力の際たるもの。けれど、生身の人間のように感情を持たないAIは、決して他者に寄り添い共感することはできません。感情があるから生きていることを実感し、意欲が湧く。また、迷い考えることは、とても大切なことで、もし子どもが何かを選択、決定する機会があったら、大いに子ども自身に決めさせてあげましょう。
めまぐるしく変化する世の中で「生き方の正解」がなくなりました。ということで、その変化の波に思いっきり乗ってしまうのもいいでしょう。『生き残ることができるのは、最も強いもの、賢いものではなく、変化できるものだ』と言ったのはダーウィン。変化できる、というのは、先に述べたような粘り強さやたくましさ(自分と向き合う力)、やる気や前向きな頭(自分を高める力)、人とつながる力という非認知能力です。
◇子どもの自己肯定感を育てたい
生まれ持った気質はそうそう変わりませんが、それも表現の仕方を変えて認めてあげると自己肯定感が高くなります。(落ち着きがない → 行動力がある、引っ込み思案 → 思慮深い など)
非認知能力をつかさどる脳機能は、0~4歳ぐらいの時と、9~18歳くらいまでにぐっと発達。そうした時期に、子どもをよく「見て」「気づいて」「ほめて」あげましょう。では具体的な"ほめポイント"はどこか。目標を達成したときにほめることは比較的簡単ですが、子育て中のみなさんにとっては特に、子どもが目標に至るまでの過程をしっかり認めてあげるという行動が大切です。
そして、子どもを育て導く中で、我々は大人として厳しく接しなくてはいけないこともあるかもしれません。それはいいのですが、「行き過ぎた注意や口出し」にならないよう、軽くピッと笛を吹いてくれる審判を自分の中に置いておいてもらえたらと思います。
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講演の終盤、中山先生は「才教学園の"7つの基本方針"には、非認知能力に絡む言葉がたくさん」と、該当部分に色を付けたスライドも示してくださいました。
1. 貪欲に、謙虚に、常に知力の向上に努めること
2. 礼節を重んじ、人の心を慮ること
3. 労を惜しまず、凡事を徹底すること
4. 正直さを忘れず、卑怯な行いを恥とすること
5. 何事にも前向きに、全力で取り組むこと
6. 理想を掲げ、果敢に挑戦すること
7. 日本の伝統や文化を大切にすること
また、「学校は知識、技能を獲得する場。知識(偏差値)ももちろん大切ですが、昨今の大学入試や就職につながる試験等では、経験もとても重視される傾向」との話もありました。今は夏休み。終業式で校長が触れたように、五感を使った体験もたくさん経験してほしいと思います。
中山先生、ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。
投稿日:2024.08.01
8日間にわたった夏の校内講習を7月いっぱいで終え、8月1~3日は教職員研修です。
初日は小松校長による基調講話を皮切りに、巣山教頭から学級運営をテーマにした話や、教科ごとの話し合いが行われました。
基調講話で、今後の社会が向かう先を示し、子どもたちに必要な力は何かを問いかけた小松校長。ひとつは「テクノロジーと共生する力」、もうひとつは「多様な価値観と共生する力」だとして、それを教員がどう育てていくか、そして『才教学園 7つの基本方針』に即した教員のあり方についてスピーチしました。
「学校という場で、子どもたちの興味関心の幅を広げるための授業づくり、環境づくりは欠かせないもの。学ぶ楽しさを知っている先生たちこそが、それを生徒に伝えていきましょう。実践からたくさんの経験を積み、自身のスキルをアップデートすることも大切。持てる力を最大限発揮して子どもたちに向き合って」と結びました。
残る日程では、学年ごとに1学期の振り返りや2学期の行事に関する打ち合わせ、外部講師を招いての講演を実施する計画です。