投稿日:2021.06.08
最初の種目は全校生徒による応援合戦。この応援合戦も得点獲得につながる大切な競技で、「切れの良さ」「統一感」の2観点で審査されます。
今回は、全員で声を出すこと、応援歌を歌うといったことはできないからこそ、「ひとりひとりがきちんと動くこと、全体として引き締まった演舞にすること」を目指し、応援団が中心的役割を担って練習を重ねてきました。
練習時間はいつもよりずっと短かったのですが、基本動作や一連の流れを覚えてもらおうと応援団は大奮闘。応援団と9年生は、振り付けを覚えるのに苦労している1・2年生の傍に立ち「1、2、3、4・・・」と拍を数えながら、優しく繰り返し教えていました。練習が思い通りに進まなかった日もありましたが、各組の応援団が中心となって考えた構成が両組の生徒にしっかりと伝わっていたことは、当日皆さんにご覧いただいた通りです。
赤組と白組の応援団長は和の衣装を纏い、頭には長いはちまき。自軍の士気を高め勝利を掴もうと、ダイナミックなアクションを見せたり熱く呼びかけたりしました。
どちらの組も動きを揃え、団長の思いに応えようと力強く、まとまりのある素晴らしいパフォーマンスを披露しました。
【応援合戦・結果】
引き分け
投稿日:2021.06.08
大玉運びは5・6年生による1回戦と7~9年生による2回戦が行われました。
この競技では、3~5人(男女混合)が1組になって大玉を運び、次の走者に託します。大玉は転がさず、必ず持ち上げた状態で運ぶこと。また、「走者の誰か一人でも大玉に触っていない状態」になったり大玉を落としたりすると、ジャッジの笛が鳴ってリスタートを強いられます。いかにタイムロスを少なくするかがカギであり、スピードに加えバランスも重視される難易度高めの競技です。大玉は走る勢いや遠心力で飛び出してしまったり、力の加減次第でふわりと浮き上がったりしてしまうため、最後まで油断は禁物です。
1回戦はコーンを回って1往復する直線コース。高学年による2回戦は、コーンに加え膝丈のバーを越える障害物ありの三片変形コース。勝負の最中は、練習で培ったことを生かし、大玉の持ち方・運び方に工夫を凝らして、息を合わせうまく大玉をコントロールしていました。
結果は2回戦とも白組の勝利でしたが、赤組アンカーがゴールするまでどちらの陣からも大きな拍手が送られました。はっきりと勝敗がつく場で相手チームを思いやる気持ちが育つのも、『体育祭』という行事ならではです。
【大玉運び・結果】
1回戦(5・6年) 白組の勝ち
2回戦(7~9年) 白組の勝ち
投稿日:2021.06.08
さて、1・2年生にとっては、初めて経験する才教学園の体育祭。入場行進、応援合戦で温まった体を懸命に動かして臨んだかけっこで、ゴールまでの直線コースを一気に駆け抜けました。
かけっこと3・4年生の短距離走は着順に応じて得点が与えられるため、自分の組の勝利に貢献したいという思いも自らの大きな推進力になります。短距離走のコース後半は保護者観戦席の目の前になるので、走者は声援に代わる拍手をはっきりと聞き取っていたと思います。
1・2年生の種目としては、かけっこのほか、「一球入魂(1・2年生の玉入れ)」がありました。才教学園の「一球入魂」はただの玉入れにあらず! かごを目がけて、魂を込めた1球を真剣に投げ入れます。ひと勝負ごとに審判の先生がかごの中から玉を投げ数えるときは、その成り行きを静かに見守り、勝敗が告げられると勝った方はガッツポーズやジャンプをして全身で喜びを表現していました。
試合前のリーダーのかけ声もよく響き、始まりと終わりの挨拶(礼をする)もきびきびとしていたこと、そしてお互いの健闘を称える拍手に、才教生らしさが色濃く出ていました。
【一球入魂・結果】
1回戦(1年生対決)白組の勝ち
2回戦(2年生対決)赤組の勝ち
3回戦(全員対決) 赤組の勝ち
先輩から「がんばったね!」の拍手
投稿日:2021.06.08
3・4年生が総力を上げて臨む「棒引き」は、今年は一部ルールを変更して競技を実施。感染防止の観点から、①一人が引く棒は1試合中1本とすること、②自分の勝負が終わった後は他の引き合いに加勢せず自陣で待つこと、が新しくルールに加えられました。
棒は全部で11本あり、自分の側にできるだけ多くの棒を引き入れるため、どの棒を誰が取りに行くか、赤組と白組はそれぞれが立てた作戦に則って勝負に向かいました。
号砲とともに、まずは自分が引く棒のところへ全力で走り寄ります。掴んだ棒はすぐさま持ち替えて脇にはさみ、後ろへ後ろへ(自分の陣地へ)と引っ張っていく子どもたち。棒1本に対し、多くは1対1または2対2の引き合いとなっていました。加勢がないことで、文字通り“孤軍奮闘”の熱い戦いとなったところもあり、途中で転んでも、引きずられても、最後まであきらめない3・4年生の「本気」を見せつけられました。
練習の段階から本番さながらの戦いをしていたⅠ期生。いろいろな制約の中で元気いっぱいに動くことの楽しさと同時に、勝負にこだわって本気で挑戦すること、勝つ嬉しさと負けた悔しさを実感したことでしょう。
【棒引き・結果】
1回戦 3年生対決 白組の勝ち(8本)
2回戦 4年生対決 赤組の勝ち(7本)
3回戦 3・4年A対決 赤組の勝ち(6本)
4回戦 3・4年B対決 白組の勝ち(6本)
投稿日:2021.06.08
7・8年生による「台風の目」は、4人1組で長い棒を持ち、コーンを回ったりバーを飛び越えたりして障害物をクリアしていくリレー形式の恒例種目です。例年、ひとつ前の年に経験した8年生が7年生にコツを伝授して練習してきたものですが、2年前にはそれぞれ5・6年生だったため、実際の競技経験がありません。そこで、棒の持ち方やコーンの回り方について先生方から(ときには、卒業したきょうだいからも)アドバイスをもらい、実践練習を重ねてチーム力を育ててきました。
余談ですが、2年前は競技の対象学年ではなかったため「実際の競技経験はない」と前述しましたが、昨年の秋に「台風の目」を当時の7~9年生合同で試演したことがありました。ここで9年生(現在の高校1年生)のみのデモンストレーションが行われたのですが、そのときに「すごい!」「これは速すぎる!」と圧倒されていた後輩たち。
あの姿を思い描き、自分たちで考え、声を掛け合い、勝利のために本番で猛進していた今年の7・8年生の姿は、先輩のそれに負けない立派なものでした。直線を駆けるスピードと緩急をつけたコーナリングは圧巻でした。
【台風の目・結果】
赤組の勝ち
投稿日:2021.06.08
終盤は高学年の競技が続きます。
5・6年生の「大綱引き」は、15名ずつの入れ替え制によるA・B・C対決と選抜20名による走り綱が行われました。綱を持つ子どもたちの間隔を大きく取るため、一試合の人数を減らし4回戦制にしたかたちです。
最初の3つの対決は純粋に相手との力比べですが、チームで綱を引くタイミングを合わせる、出だしからぐいぐい引く、相手の出方に応じてしっかり耐えてから攻勢(引く)に転じるなど、さまざまな駆け引きが見られました。
最終対決「走り綱」は、その名のとおり、走って綱を掴み引っ張るもの。あらかじめ綱を持って号令を待つ初めの3回戦とは違う緊張感が漂います。号砲が響き、少しでも早く綱を掴もうと全速力で走り出した40名は、その雄姿で勝利にかける執念を見せつけました。
なお各対決では2名ずつが旗振りの役を務めました。戦況を見つつ懸命に大旗を振って自軍を鼓舞する様子は、渾身の力で綱を引っ張る子どもたち同様、とてもパワフルでした。
【大綱引き・結果】
1回戦 A対決 赤組の勝ち
2回戦 B対決 赤組の勝ち
3回戦 C対決 赤組の勝ち
4回戦 走り綱 白組の勝ち
下の写真2枚は「走り綱」のようす
投稿日:2021.06.08
5年生から9年生による選抜リレーは、例年より走者の数を減らし、1学年男女4人ずつがエントリーしました。バトンの色は各組2色(赤組:赤・黄、白組:白・青)で、4チームの実力者たちによる抜きつ抜かれつのドラマが生まれ、応援にも一層熱が入ります。
女子のレースは黄チーム(赤組)が順調にリードを保ってアンカーがスタート。しかし、順位はこの後、大きく入れ替わりました。3番手でバトンを受けた白チーム(白組)アンカーが見事な追い上げを見せ、第4コーナーを回ったところで黄チームを捉えて最初にゴールへ飛び込みました。
男子も5年生、6年生、7年生・・・と、学年が上がるごとにスピードが増し、ストライドも大きく、迫力いっぱいのレースで会場を湧かせました。
テイクオーバーゾーンでは、声にこそ出しませんが「後を任せる!」と次走者への力強いバトンパス。バトンとともに前走者の思いを背負って、チームの勝利、組の勝利のためにひた走る姿は、見る者の目に清々しく映りました。
【女子選抜リレー・結果】
1着 白(白組)
2着 黄(赤組)
3着 赤(赤組)
4着 青(白組)
【男子選抜リレー・結果】
1着 白(白組)
2着 赤(赤組)
3着 黄(赤組)
4着 青(白組)
女子リレーの第一走者
男子リレーのバトンパス
投稿日:2021.06.08
最終種目は、最高学年9年生が持てる力の全てをぶつけあう「タイヤ取り」。毎回、見ている方も体に力が入ってしまうほど迫力ある競技です。大中小とサイズの異なるタイヤの奪い合いは、体力だけでなく知力の勝負でもあります。
入場行進では「最後の体育祭を楽しむ」ことを宣言していた9年生ですが、このときばかりは笑顔を見せることなく、赤組も白組も必勝を誓い本気の対決に挑みます。
握ったタイヤは何があっても手放すまいと、必死に食らいつく9年生。組織的なプレーも必要なので、一方的な展開になる場面も少なくありませんが、そこはお互いの戦術によるところが大きいです。タイヤを掴んだまま引きずられ、人によっては体操着が砂ぼこりで真っ白になることもありました。特に最後のタイヤの行き先をめぐる代表戦は、男女ともに闘志むき出しの戦い。外野から試合を見守る1年生から8年生も、手に汗握る白熱した展開に盛んに応援を送っていました。
第3試合まで行い、結果は2勝した白組の勝利。退場した後、勝った白組は笑って喜びを分かち合い、赤組は全力を出した上での敗北に悔し涙が止まりませんでした。
【タイヤ取り・結果】
第1試合 女子 赤組の勝ち
第2試合 男子 白組の勝ち
第3試合 男女混合 白組の勝ち
第1試合
第2試合
第3試合(男女混合)代表戦
投稿日:2021.06.08
閉会式では、まず個人賞の発表が行われました。かけっこと短距離走で男女それぞれ学年1位の記録を出した生徒は名前を呼ばれ、式台の前へ。小松校長から賞状が一人ずつに手渡されました。
そして、総合優勝の発表―
『第16回体育祭、総合優勝は赤組となります!』
審判長の高らかな声に、歓喜あふれる赤組。各競技の得点を集計した結果、赤組と白組の得点差は12点でした。あとわずかのところで優勝に届かなかった白組では、悔しさから涙する姿も見られました。
赤組キャプテンの永田さんと副キャプテンの等々力くんは、校長から優勝カップと賞状を受け取りグータッチ。そして今年のMVPは、女子選抜リレー(白組・白バトン)のアンカーとして大逆転劇を見せた鈴木さんに。総合優勝は逃したものの、最後まで白組を牽引したキャプテンとしての功績も高く評価されました。
1年生から9年生(中学3年生)までが、結果のいかんに関わらず心ひとつになれたこと。最後まで全力を尽くし戦い抜いたこと。昨年度の残念な思いを打ち消すかのような子どもたちの熱戦は、規模を縮小したことなど微塵も感じさせませんでした。
来年度はぜひ、生徒たちが思いの限りに競い合える体育祭ができるよう願います。
かけっこ・短距離走の個人賞
審判長より赤組優勝が告げられた
MVPに輝いた鈴木さん(左)と、赤組キャプテン永田さん、副キャプテン等々力くん
投稿日:2021.06.08
昨年度はコロナウイルスの感染防止のため体育祭が中止。
1、2年生合同の玉入れは、2年生にとっても初めてだ。
2年生が作戦を考え、チーム一丸となって玉を入れていく『一球入魂』。
「カゴに近づいてから投げる。」
「カゴの上の方を目がけて投げる。」
「ジャンプして投げる」
学校での練習は、最初白組の方が優勢だった。
赤組も段々と投げるのが上手になり、どちらが勝っても不思議ではないほど、いい勝負ができるようになった。
本番。
入場門にピシッと整列した小さな体には、『絶対に勝つ!』という大きな決意が宿っていた。合図とともに、玉のところに一直線。
思いを込めた玉を一生懸命に投げていく。
両チームとも作戦を守りながら、カゴの中にどんどん玉を入れていく。
1年生対決は赤組が勝ち、2年生対決では白組が意地を見せて勝利した。
最終対決のルールは、全ての玉をカゴに入れること。
なおかつ、スタートラインまで戻り、全員が早く座れた方が勝ちとなる。
どちらも一勝一敗。この対決を制したチームが勝者だ。
審判の合図ともに走っていく子ども達。
白組がやや優勢の状態で、戦況を見て1年生は一足先に戻って整列。
後を託された2年生。玉はみるみるうちに少なくなる。
残り数個のところで赤が形勢逆転、今年の『一球入魂』は赤組が制した。
赤組は笑顔でガッツポーズ。
白組は悔し涙を流しながらも、拍手を送った。
白組のリーダーは「白組のみんなと玉入れができて、とても楽しかった。僕についてきてくれてありがとうございました。1年生のみんなは、来年絶対に勝ってください。」と、小さいながら才教生らしい言葉で競技を締めた。
真剣だから、勝つと嬉しい。
本気だから、負ければ悔しい。
仲間がいるから頑張れる。
そんな大事な事を、子どもたちから教わった。
2学年担任