
校長講話に続いて、賞状伝達式。2学期後半も、うれしい報告がたくさんありました。
みなさん、おめでとうございます。
【表彰・個人】
●2学期学校長賞特別賞
校内定期テストの成績優秀者5名(5~9年の各学年1名)に、校長から賞状が手渡されました。
●令和7年度中信地区学校体育大会(卓球 /松本会場)
個人戦 第5位 丸山由真くん(8年)
※11月の中信大会も勝ち上がり、12/21に県大会(長野市で開催)に出場予定
●第44回全国中学生人権作文コンテスト長野県大会
松本地区 優秀賞 新保芙佑香さん(9年)
●中学生の税についての作文
長野県租税教育推進協議会長賞 畠山久奈さん(7年)
●第48回長野県読書感想文コンクール
金賞4名
山﨑茉綾さん(7年) 三澤桜來さん(6年)
吉村高連くん(4年) 吉村騰堂くん(3年)
●第41回高円宮杯日本武道館書写大展覧会
硬筆の部 日本武道館賞 池田匠之介くん(2年)
【表彰・団体】
◆卓球部
第1回塩尻桔梗ライオンズクラブ卓球交流大会
団体戦小・中学生の部
Gリーグ 第3位 才教学園中学校
Hリーグ 第3位 才教学園クラブA
Jリーグ 第3位 才教学園クラブB
暑さに辟易としながら始まった2学期も、今日で終わり。生徒、教職員みんなで励んだ大掃除のおかげで、学校は隅々まできれいになりました。
生徒のみなさんには、たくさんの行事を経験する中で得られた学びを糧とし、「結果を求められる3学期」に向けて有意義な冬休みを過ごしてくれることを願います。
【校長講話】
2026年を迎えるにあたり、みなさんの未来に関する話をしようと思います。
みなさんは、シンギュラリティという言葉を知っていますか? 今から20年前にアメリカの発明家・実業家であるレイ・カーツワイル(Ray Kurzweil)が提唱したもので、「人工知能が人間の能力を上回り、人類の在り方が根本的に変わる転換点」を意味します。カーツワイルは、このシンギュラリティが、遅くとも2045年までにはやってくると予測しましたが、もしそうなったらどうなるかを考えてみましょう。
まず、いいこととして、人類の生産性が飛躍的に向上するといいます。例えば、いま、1人が1日に作れるスマホが5台だとして、それが20台、30台にもなるくらい効率がよくなるということ。医療をはじめとする様々な分野でも、さらなる進歩が期待されます。
一方で、好ましくないことも起きそうです。今から50年以上前、スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)が作った映画「2001年宇宙の旅(2001:A Space Odyssey、1968年公開)」では、木星に向かう宇宙船の中でAIが暴走し、人間が翻弄されるさまが描かれました。これが現実になるかもしれません。
そして、AIの発展は、いま人間が行っている仕事・職業の6~7割を奪うとされ、アメリカではすでにその影響が出始めています。大学を卒業しても就く職業がない...そんな未来が現実味を帯びています。
では、そうならないために、「AIに負けない」ために、どんな力が必要でしょうか。
テクノロジーを知り、扱えることは当たり前。それに加えて、次のような力が必要とされます。
膨大な情報の真偽を見分ける「判断力」。集められた情報を論理的、体系的に積み上げる「思考力」や、「課題発見力」。その先で到達した考えを他者に正確に伝える「表現力」。ゼロからイチをつくるための「想像力・創造力」。 これらは私たち人間が経験から学び、体得できるものであって、AIが同じようにできることではありません。。
AIの知識は「データ」に過ぎませんが、人間は「本物」に触れられる。自分の五感を通じて感じたこと、悩んだこと、考えたことなどを、自分の言葉に置き換え、自分の中に積み上げていくこと。こうした体験が、人間のみが持ち得る力の源です。
私が、今ここで手にしているスマートフォン。とても便利ですが、世界のすべてはこんなちっぽけな機械の中にありません。
空を見る。風の流れを感じる。土のにおいをかいでみる。自分の体で、スポーツを楽しむ。自分の足で旅をして、感じたことを心に留める。本物の芸術に触れ、感動を覚える。本物の人間関係の中でもまれ、いろいろなことを考え、悩む。
どうか、さまざまな「本物」を経験してください。学校の教育理念である『未来を創造する力』は、みなさんが日々を過ごす中で得られ、蓄えられていきます。
シンギュラリティの訪れまであと20年...いえ、もっと早まるかもしれません。未来を生きるための力をつけられるよう、時間を大切に過ごしてください。
12月、薬剤師の髙田弘子先生をお招きし、5年生と7年生に薬物等の危険性に関する授業をしていただきました。養護教諭の先生から、授業のようすとどんなことを感じたかを聞きました。
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5年生のテーマは「薬の正しい扱い方」。例えば、身近な薬である内服薬には「服用の仕方」や「注意すること」など決まりがあること、そして、薬は病気を治すものではなく、自分たちが元々持っている「自然治癒力」を高める「お助け役」だと教わりました。
7年生では、タバコ・アルコールが体に及ぼす影響、違法薬物の怖さについてお話しいただきました。
タバコは、「最初の一本に手を出さないことが大切」とおっしゃった髙田先生。ニオイや煙が少ない電子タバコ・加熱式タバコも、自分の体におよぶ害、副流煙が周囲の人に与える害は、従来の紙タバコと変わらないのです。
加えて、違法薬物はたとえ1回の使用でも「乱用」。一度手を出したら抜け出せなくなるほど依存性が高いものです。
この授業を通して、生徒たちは、タバコ、アルコールの有害性や、違法薬物の危険性を理解できたと思います。
もしものことが起きた場合、周りにいる大切な人達を悲しませることにもなりかねません。
日々接している生徒たちには、絶対に取り返しのつかない人生など送ってほしくないし、そうした怖さをはらむもの、自分の命を奪うようなものに、絶対手を出さないでほしい。
一緒に講話を聴いていて、私はそう強く思いました。
養護教諭